Monster Energy Yamaha MotoGP、ミサノのフリープラクティスで好調Monster Energy Yamaha MotoGPのマーベリック・ビニャーレスがテスト以来の好調を維持し、フリープラクティス第2セッションでトップタイムをマーク。チームメイトのバレンティーノ・ロッシはセッティング作業に取り組み4番手を獲得した。
ビニャーレスは最初のタイムアタックで1分33秒715を記録して2番手。さらに少しずつ短縮すると、同一走行のうちに1分33秒599として3番手以内をキープした。第1セッションのなかでは3回の走行を行い、第1、第2、第4セクションでタイムを更新。最終的にはトップから0.446秒差の3番手で終えた。午後からの第2セッションでもハイペースをキープ。序盤で2番手につけると、セッティング作業に取り組みながらさらに調子を上げて、終盤では1分32秒775を記録してトップに立った。2番手との差は0.057秒だった。ミサノ・ワールドサーキット・マルコ・シモンチェリのグランドスタンドは、地元のヒーロー、ロッシのファンが埋め尽くしていた。しかし午前中の第1セッションで多くの課題を用意していたロッシは、おもにセッティング作業に集中。ラップタイムでは1分34秒台を数回マークしたものの、そのうちの5回はキャンセルとされて9番手に留まった。ベストタイムはトップから1.029秒差の1分34秒182。第2セッションではトップ10確保を目標に、さらなるポジションアップを狙う。ファンの声援に後押しされながら着実にペースを上げ、セッション終盤のアタックでは前後タイヤにソフト・コンパウンドを選択して1分33秒470をマークした。これでトップとの差を0.695に短縮し、総合4番手で初日を終えている。セッション終了後にMonster Energy Yamaha MotoGPは、55年前の今日の出来事を回想した。イタリアはモンツァ・サーキットで1964年9月13日、イギリスのレーシング・アイコンとも言うべきフィル・リードがYamaha RD56を駆り、自身シーズン5度目の優勝を果たしてヤマハに初めてチャンピオンシップの勝利をもたらしている。クアルタラロとモルビデリが2番手と5番手を獲得して好調PETRONAS Yamaha Sepang Racing Teamのファビオ・クアルタラロとF・モルビデリは、ミサノ・ワールドサーキット・マルコ・シモンチェリで第1セッションからペースを上げ、それぞれ総合2番手と5番手で初日を終えた。2週間前に同コースで行われたテストではトップタイムをマークしたクアルタラロ。今日も初めからペースを上げ、路面グリップの低下と戦いながらも第1セッションでトップ、総合順位では2番手獲得と好調を維持した。明日の予選でも上位獲得に自信を見せている。一方、テストでは3番手を獲得していたモルビデリも序盤から好調。ラップタイムの追求よりもレース距離でのマシンの反応を見ることに集中しながら総合5番手を獲得した。Monster Energy Yamaha MotoGPマーベリック・ビニャーレス(フリー走行総合1番手/1分32秒775)「前回のテストが非常に好調だったので、そのときの好フィーリングを維持しようと努めました。今日はコースがとても滑りやすかったので苦労しましたが、それでも好タイムを記録することができたのでハッピーです。まだ課題はたくさんありますし、2~3人のライバルはこれからもっとペースを上げてくるでしょう。今日はミディアム・コンパウンドのタイヤしか試しておらず、ハードもソフトもロングランを行っていないので、明日はそちらの状態もつかんでから様子を見たいと思います」バレンティーノ・ロッシ(フリー走行総合4番手/1分33秒470)「マシンのフィーリングは好調でした。たとえばPETRONAS Yamahaのマシンと比べてみても、どうやら私たちのマシンのほうがグリップ、加速とも良いようでした。私個人としては、セッティング面でまだたくさんの課題があり、とくにマシン・バランス向上を目指しています。それでも初日としては良い状態ですし、ヤマハがトップタイムをマークしたのはうれしいことです。この調子で明日も頑張ります」マッシモ・メレガリ(チーム・ディレクター)「2週間前に行ったテストの成果をベースに初日をスタート。いくつかの項目を再度テストしながら、前回のデータを再確認していきました。テストのときはヤマハのマシンが絶好調でしたが、その一方で、昨年の同大会を思い出すと、暑さのなかでタイヤの消耗に悩まされ非常に苦戦していました。今日も同じように暑かったので、この問題に取り組む絶好のチャンスとなりましたし、日曜日の決勝も同じような天気が予想されています。滑りやすいコンディションでも好タイムを記録できたのは大きな成果です。初日はこのように好調にスタートできました。ここからさらに上げていけるようベストを尽くします」PETRONAS Yamaha Sepang Racing Teamファビオ・クアルタラロ(フリー走行総合2番手/1分32秒832)「テストのときと比べてグリップ・レベルが低く、難しいコンディションとなりました。私たちより先に走るMoto2とMoto3のライダーたちが路面にゴムを付けてくれるのを待つというのが良い方策かもしれません。セッション終盤になるとソフト・コンパウンドでペースを上げられるようになりましたし、セッティングを煮詰めることでさらに上げていけると確信しています。テストのときよりも少し遅くなってしまいましたが、それはライバルたちも同様のようです。何度かフロントを滑らせて危うい場面もあったのですが、このような経験を通してタイヤの限界を知ることができるようになるので、そのたびに学んでいます」フランコ・モルビデリ(フリー走行総合5番手/1分33秒524)「とても好調で、大きな成果が得られました。午前中の第1セッションではセッティングについていくつかの項目を試し、初めはあまりフィーリングが良くありませんでしたが、終盤に向けて正しい方向性が見えてきました。好調を維持して臨んだ第2セッションでは、気温が上がったなかでのタイヤの反応を確認。依然、気持ちよく楽しく乗ることができ、スムースなライディングを可能にしてくれました。タイムアタックは私のウイークポイントでもありますが、明日のフリープラクティス第3セッションでさらに上げ、予選では前の2列目までを目指していきます。今日は4台のヤマハがトップ5に入れたので、初日としてとても順調と言っていいと思います。明日はまずグリップ・レベルを把握し、それから決勝に向けた作戦を立てていく予定です」