MotoGP 第7戦 カタルニアGPの予選が6月16日(土)に行われ、Movistar Yamaha MotoGPのマーベリック・ビニャーレスとバレンティーノ・ロッシは、Q2でそれぞれ4番手と7番手を獲得。決勝をグリッド2列目と3列目からスタートする。クリアスペースを確保して後方からスタートしたビニャーレスは、1度目のアタックで1分39秒835を記録して2番手となり、次のトライでさらにタイムを更新したが、ポジションを上げられないまま、セッションの残り7分、5番手を走行中にピットインを行った。
1分強後にコースに戻ると、すぐさま1分39秒145へ短縮して3番手へ浮上。しかしセッション終盤になって全体のペースが上がったため、4番手に後退して終了となった。ポールポジションとの差は0.465秒。一方のバレンティーノ・ロッシは真っ先にコースに飛び出してタイムアタックを開始。集団から抜け出すのに少し時間がかかったが、2回目のチャレンジで1分39秒278を記録して暫定2番手に浮上した。この時点でトップとの差は0.392秒。タイヤ交換を終えて残り6分で逆転を狙うロッシは、すぐさまペースを上げてゆく。そして2回目のトライで1分39秒266へ短縮したが、ポジションを上げることはできず逆に7番手へ後退。残り1ラップでは第1セクションで自己ベストを更新したものの、激しいウォブルが出て最後のチャンスを逃すこととなった。これで順位は7番手のまま、トップとの差は0.586秒。Monster Yamaha Tech3のヨハン・ザルコは、フリープラクティス第3セッションでハイペースをアピールしてトップから0.220秒差の5番手。午後からの予選でもハード・ファイトを展開して8番手を獲得した。現地時間14:00にスタートする決勝ではグリッド3列目に並ぶ。チームメイトのハフィス・シャーリンは、フリープラクティス第3セッションで前日朝のタイムから1秒更新する好調ぶり。第4セッションでもペースを維持して9番手を獲得した。Q1では2番手にわずかに届かなかったが、自己最高の14番手から第7戦をスタートする。Movistar Yamaha MotoGPマーベリック・ビニャーレス (予選4番手/1分39秒145)「予選ではもっと上を狙っていました。フリープラクティス第4セッションがとても順調で、決勝用セッティングを煮詰めながらトップにあと少しと迫っていたからです。結局グリッド2列目になってしまったので、明日は好スタートを決めてはじめから飛び出さなければなりません。予選中はフロントタイヤのスライドに苦戦してベストラップを記録することができませんでしたが、全体的には満足しているので、明日に賭けたいと思います。ベストタイヤをチョイスして全力でプッシュしていくことが重要です」バレンティーノ・ロッシ (予選7番手/1分39秒266)「2列目に入るだけのポテンシャルは持っているので、この結果にはがっかりしています。マーベリック、イアンノーネと並ぶことが目標だったのです。タイヤを新品に履き替え、いい走りができて、ラップタイムを少し短縮しましたが、第10コーナーでミスをしてしまいました。ブレーキングで深く突っ込み過ぎて、止まり切れなくなってしまったのです。その時点であと1ラップ残っていたのでもう一度トライし、また少し縮めましたが2列目には届きませんでした。私たちの目標は現実的なものだっただけに、それを達成できず残念です。明日はフロントタイヤで苦戦することが予想され、ハードな戦いになるでしょう。でもそれは誰にとっても同じ条件です」マッシモ・メレガリ (チームディレクター)「マーベリックは決勝用セッティングを使用して、すべてのセッションでいい走りを見せてくれました。そして予選では4番手を獲得し、2列目からスタートすることとなりました。バレンティーノのほうは少し手間取り、最後にミスもあって残念ながら2列目を逃してしまいました。3列目からのスタートとなれば序盤はかなり厳しい戦いになるでしょう。しかし明日はタイヤの耐久性も重要な要素となるため、思いがけない展開もあり得ると考えています。コース・コンディションが変化したとしても、ウォームアップ・セッションで最終調整を行い、タイヤを決定してしっかり準備していきます」Monster Yamaha Tech3ヨハン・ザルコ (予選7番手/1分39秒331)「私にできることはすべてやったので、この結果に満足するべきでしょう。ライバルたちが非常に速く、現時点でこれ以上の順位を望むことはできそうもありません。これが今の私たちのポジションなのです。この事実を受け入れなければなりません。予選の1ラップで速さを引き出すことは難しかったのですが、決勝ペースではいい走りができるかもしれません。明日はマシンに良いフィーリングを持ち、ポテンシャルをしっかり発揮し、できるだけ上を目指していきたいと思っています」ハフィス・シャーリン (予選14番手/1分39秒879)「正直に言うと、自分自身に少しがっかりしています。昨日から今日のフリープラクティス・セッションまでがとても順調だったので、逆に少しナーバスになってしまったようなのです。今日は暑さもあり、第3コーナーでリア・グリップを失いラップタイムを短縮することができませんでした。でもペースは悪くないですし、中上選手にも少しずつ近づくことができているので、明日の決勝を楽しみにしています。まずは好スタートを決め、そのあとの展開を観察し、戦いのなかで私にどんな役割が担えるかを見ていきたいと思っています」