曇り空の下で行われたMotoGP 第3戦アメリカズGPの予選で、Movistar Yamaha MotoGPのマーベリック・ビニャーレスが予選2番手を獲得。しかしレース・ディレクションはその後、マーベリック・ビニャーレスのタイムアタックを妨害したとしてマルク・マルケス(ホンダ)に3ポジション・ダウンのペナルティを課したため、マーベリック・ビニャーレスはフロントローのトップの位置からスタートすることとなった。バレンティーノ・ロッシもQ2でハード・プッシュして5番手獲得と好調。
サーキット・オブ・アメリカズ(COTA)で行われたQ2セッション、マーベリック・ビニャーレスはクリアスペースを確保するため後方からスタート。一気に4番手まで上がったが、ソフト・コンパウンドのリアタイヤに満足できなかったため7分以上を残してピットイン。ミディアム・タイヤに履き替えて素早くコースに戻ると、ポールポジションを目指して順調にペースを上げていった。2度目のトライで2分04秒064をたたき出して10番手から2番手へ上げ、続けて最終ラップを走り切ってトップから0.406秒差の2番手で終了。しかしレース・ディレクションはその後、マーベリック・ビニャーレスのポジションをひとつ上げる決定を下し、ポールポジションの位置からスタートすることとなった。一方のバレンティーノ・ロッシもフリープラクティス第4セッションで好調ぶりをアピール。勢いをそのままにQ2に臨みトップを目指していった。第1コーナーではらんだあとはタイムを短縮することができなかったバレンティーノ・ロッシだが、タイヤ交換を行い残り5分でコースに戻った時点で依然として2番手をキープ。終盤になって全体のペースが上がると一旦5番手へ後退したものの、すぐさま2分04秒229へ更新して、もう一度2番手まで挽回した。その後も第1セクションではファステストタイムを記録するなど好調を維持。しかし最後までアドバンテージをキープすることができず5番手に下げて終了した。トップとの差は0.571秒。フリープラクティス初日は苦戦したMonster Yamaha Tech3のヨハン・ザルコが、2日目はセッションごとにペースを上げた。全セッションで前日までのタイムを3秒近く上回ってQ2へ進出し、予選4番手を獲得した。チームメイトのハフィス・シャーリンも順調にペースアップ。Q1では序盤でトップに立ったあと、6番手へ後退してグリッド16番手が決定した。決勝は6列目からスタートする。Movistar Yamaha MotoGPマーベリック・ビニャーレス (予選2番手/2分04秒064)「もちろん、とても満足しています。何よりフロントローに並ぶのは久しぶりですからね。明日はきっと、いいレースができると思います。リアタイヤのフィーリングがとても良く、これからさらに煮詰めていく予定です。レースのたびに自分のマシンらしくなり、自分のスタイルが見えてきて、もっともっとプッシュしていけると感じているので、明日はさらにスピードアップを目指します。優勝は簡単ではないでしょうが、決して不可能ではありません。体調も良いし、マシンも好調なので、結果は自ずとついてくると信じています。明日までに、あともう一歩、前へ進めると思います」バレンティーノ・ロッシ (予選5番手/2分04秒229)「昨日も今日も好調で、マシンのフィーリングも良いので満足です。仕事が非常に順調に進んでいるということです。フロントローも可能性は十分にあったと思っていますが、少しだけスピードが足りませんでした。でもスタートは5番手以内からならOK。このあとは細かい部分をもう少し調整して明日に臨みます。太陽とドライ・コンディションを期待しています」マッシモ・メレガリ (チームディレクター)「実は雨を予想していましたが、予想が外れてドライ・コンディションに恵まれたことで、もう一歩前進することができました。マーベリックとバレンティーノはマシンに好感触を得ており、フロントローとセカンドローからスタートすることになりました。チームとしても大いに期待しています。マーベリックが重要なタイムアタック・ラップを諦めざるを得なかったことは残念。マルケスはレースライン上を流していてマーベリックの邪魔になったのです。しかしマーベリックは、その次のラップでもう一度トライしてプロフェッショナリズムを見せてくれました。バレンティーノもQ2セッションで奮闘。明日はマーベリックとともにトップ争いに加わっていくでしょう。このように、私たちはすでにとても良い状態にありますが、明日までにもっと引き上げるためにセッティングの最終調整を行っていきます。厳しい戦いが予想されるので、できることはすべてやらなければなりません」Monster Yamaha Tech3ヨハン・ザルコ (予選4番手/2分04秒210)「昨日は非常に苦戦したので、今日の結果にはハッピーです。朝、起きたときにドライン・コンディションとわかりとてもうれしかったのですが、もしも雨になったとしてもプッシュしていけたと思っています。結果的に予選で好タイムが出たわけですが、このなかでは2本ともミディアム・タイヤを使用しました。グリッド4番手はとても良い位置です。表彰台を目標にプッシュしていくつもりなので、それに足るだけのペースで走れることを期待しています。身体を休め、レースの終盤までペースをキープできるようがんばります」ハフィス・シャーリン (予選16番手/2分05秒873)「Q1は好調でリズムも良かったのですが、実は終盤、前を行くライダーを見習おう彼らを追うあまりチェッカーフラッグを見逃してしまったのです。これは私の判断ミスで、それがなかったらもっと上へ行けたかもしれません。マシンはとても好調ですから不安はありません。ただユーズド・タイヤだとグリップが少し足りない感じなので、明日までにその部分のセッティングを見直してリズムをつかんでいきたいと思っています」
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