MotoGPはダッシュボード・コミュニケーションの導入を検討。この新たなコミュニケーション・システムは、テストが成功すれば、来年のレースで導入される可能性がある。先月のドイツGPでは、ドライコンディションでバイクを変更するためにピットインするよう伝えたチームからのピットボードによるメッセージをライダーが利用するか、無視するかがレースを決定づけた。
レースでは、マルク・マルケスが、スリックタイヤでウェットタイヤの上位勢を素早く捕えたことで無線システムの導入を促した。無線は現時点では議題には上がっていないが、MotoGPのプロモーターであるドルナは昨年“バーチャル・ボーディング”と呼ぶプロジェクトに取り組んできた。システムは、レースコントロールからの警告を表示する既存のテクロノジーを使用し、あらかじめプリセットされた20の電子メッセージをダッシュボードに表示されることができる。これはピットボードによるラップタイムやライバルとのギャップを伝える情報を拡張させる。「我々はすでにフラッグなどレースディレクションからの競技情報など、ライダーのダッシュボードにいくつかの情報を送っている」とドルナのイベントマネージングディレクターを務めるハビエル・アロンソはコメント。「我々は、チームが20〜25のメッセージをライダーに送ることができるソフトウェアを進化させており、それらのメッセ―ジを定義しているところだ」「次のステップは、メッセージのリストを確定し、テストをすることだ」「ライダーにメッセ―ジを送り、それがどのように働くかを確認するためにアラゴンでテストをする予定だ」「全てがうまくいけば、そのアイデアは来年になるだろう。チームはピットレーンのボードに表示しているのとだいたい同じメッセージをライダーのダッシュボードに送ることができるようになるだろう」その情報は、MotoGPの放送に組み込まれる可能性もあるという。「チームにはレースディレクションとコミュニケーションを取ることできるコンピュータがある。このアイデアは、ライダーに情報を送るためにチームが同じプラットフォームを使う。それはドルナ内のシステムのブレインに行く。我々がライブで配信している放送に入れるというアイデアがある」