マルケス2番手。順調な走りで後半戦のスタートを切る後半戦のスタートとなったMotoGP 第10戦チェコGPのフリー走行は、終日、雲の多い天候となり、この時季のブルノとしては、気温も路面温度(29度)も低く、絶好のコンディションの中で行われた。しかし、路面のグリップがよくなく、加えて土曜日が雨になる可能性が高いため、選手たちはタイヤテストとセットアップに集中した。
総合首位で後半戦を迎えたマルク・マルケス(Repsol Honda Team)は、土曜日が不安定な天候になることを想定し、ソフト、ミディアム、ハードの3種類のタイヤテストと、それに合わせた車体のセットアップに取り組み、FP1、FP2ともに2番手と順調なスタートを切った。2日目のフリー走行と予選では、決勝がどんなコンディションになっても対応できるように、引き続き、セットアップに取り組む。シーズン前半の締めくくりとなる第9戦ドイツGPで今季2回目の表彰台に立ったカル・クラッチロー(LCR Honda CASTROL)が、後半戦のスタートとなるチェコGPも、まずまずのスタートを切った。クラッチローも、マルケス同様、タイヤテストとそのセットアップに集中した。しかし、マルケスほどセットアップを進められず課題を残した。土曜日がドライコンディションなら引き続きセットアップに集中し、ウエットコンディションならダイレクトでQ2に進出できるため、好グリッドを獲得することに集中する作戦だ。第8戦オランダGPで痛めた左足首が順調に回復した中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)は、チームメートのクラッチローとほぼ同じ内容でタイヤテストを行った。FP2では、土曜日の雨予報を受けて、ソフトタイヤを2本投入してアタックを敢行。順調にタイムを更新したが、2本目のアタックでは、タイヤの限界を超えた走りで転倒を喫し12番手に終わった。目標とするトップ10には届かなかったが、土曜日のフリー走行ではトップ10を目指し、ダイレクトでのQ2進出を目指す。鈴鹿8時間耐久ロードレースで3位表彰台を獲得したステファン・ブラドル(Repsol Honda Team)は、スーパーバイクからの乗り換えにやや苦労し、FP1は22番手と出遅れたが、FP2ではフィーリングを取り戻し14番手までポジションを上げた。前戦ドイツGPに続き、今大会もケガの回復が遅れているホルヘ・ロレンソの代役として出場する。前戦ドイツGPでは10位でフィニッシュしたが、今大会はシングルフィニッシュを目指す。マルク・マルケス(MotoGP 2番手)「夏休み明けのレース、シーズン後半の最初の日なので、しっかり走ることがとても重要でした。今日はいいフィーリングがありました。いろいろなタイヤ、セッティング、車体の仕様違いにトライしました。今日の課題は、1周のタイムよりも、セットアップに集中することでした。なぜなら明日は雨の予報が出ているからです。今夜、ポジティブなこと、そしてネガティブなことをしっかり分析し、理解し、明日に向けてベストな選択をしたいと思います。今日の仕事には満足しています。明日がどのような日になるかは分かりませんが、今日はいいポジションで終わることができました」カル・クラッチロー(MotoGP 8番手)「ソフトタイヤでいいフィーリングがあり、速く走ることができました。いつもなら、リアはハードタイヤの方が自分のライディングスタイルに合っているのですが今日は違いました。理由はよく分かりません。とにかくハードタイヤではペースを上げることができず、別のセッティングを試してもいいフィーリングをつかむことができませんでした。明日がどうなるか楽しみです。そして明日は雨が降ることを願っています。今日はトップ10に入ることができましたが、もっと前進しなければなりません。今日はザクセンリンクほどいいフィーリングはありませんでしたが、ザクセンリンクとはレイアウトが違うので楽観的に考えています。決勝ではトップ5争いができることを願っています。レースまで、まだ時間があります」中上貴晶(12番手)「明日の天気が不安定なので、予定通り、FP2のセッション後半にソフトタイヤを2本使ってタイムアタックしました。1本目のアタックで3番手まで上がり、まだ0.2秒くらいタイムをあげられるなと感じました。2本目のアタックでは、最初のラップで約0.05秒短縮。さらにタイムを縮めようとアタックを続けましたが、1コーナーでフロントが切れ込んで転倒してしまいました。1本目のときからフロントが柔らかすぎて限界だと思っていましたが、2本目はこの限界を超えてしまいました。転倒は残念ですが、この転倒で明日に向けての課題とアタックするときのタイヤも明確になったので、その点では成果のある一日でした。今日のアタックはフロントがミディアムでしたが、明日もドライなら、フロントにハード、リアにソフトでアタックしようと思います。ケガをしていた左足首は、シフトもコーナーリングのステップワークも問題はありませんでした。明日は、ドライでもウエットでもQ2に進出し、トップ10内を目指します」ステファン・ブラドル(MotoGP 14番手)「鈴鹿8耐を終えてMotoGPに戻ってきましたが、思ったよりも身体をMotoGPマシンに合わせるのに時間がかかりました。正直、うまく仕事をスタートさせることができませんでした。それでもFP1からFP2にかけて大きく前進できたことには満足しています。FP2ではドイツGPの感覚を取り戻すことができたし、いいかたちで一日を終えることができました。明日と明後日に向けて準備は整いました。今大会もタイムが接近していますが、引き続き前進して、トップとのギャップを縮められると思います」
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