MotoGP 第6戦イタリアGPのフリー走行は、終日、青空の広がる絶好のコンディションの中で行われた。最高気温は27℃まで上昇し、路面温度も54度という厳しい条件の中、カル・クラッチロー(LCR Honda)がトップタイムをマーク。以下、1秒差以内に16台という大接戦となり、ダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)が7番手、マルク・マルケス(Repsol Honda Team)が13番手につけた。
クラッチローは、午前のセッションでは10番手だったが、午後のセッションで0.829秒タイムを短縮してトップに浮上した。2013年の大会では3位表彰台を獲得しており、ムジェロは得意とするサーキットのひとつ。加えて、チームのホームグランプリに気合十分のクラッチローが好調なスタートを切った。3戦連続で表彰台に立ち、上り調子のダニ・ペドロサは午前のセッションで13番手、午後のセッションでタイムを短縮して7番手へと浮上しした。1回目のセッションより気温も路面温度も上がり、厳しい条件となった2回目のセッション。タイムを短縮できなかった選手が多かった中で、ペドロサは着実に前進し、4戦連続の表彰台と今季2勝目に向けて好発進した。午前のセッションで9番手だったマルク・マルケスは、午後のセッションでタイムを更新できず、13番手へとポジションを下げた。しかし、決勝日も厳しいコンディションを想定しているマルケスは、さまざまなセットアップにトライ。土曜日のフリー走行、予選ではタイムの短縮に挑み、今季3回目のポールポジションを狙う。トップから1秒差以内には入れなかったが、今季、好調ぶりをみせているジャック・ミラー(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)がトップから1.195秒差の17番手、チームメートのティト・ラバトが18番手と続いており、土曜日のフリー走行、予選での走りに注目だ。カル・クラッチロー (MotoGP 1番手)「今大会は、チームにとってとても重要なレースであり、とてもいいムードです。この数日間、ケガの影響であまり気分がよくなく、マシンに乗っていてもフィーリングはよくありませんでした。しかし、今日のパフォーマンスにはとても満足しています。今日は中速コーナーでのフィーリングは改善されましたが、まだ完ぺきではありません。タイヤとのマッチングを見直し、明日はもっとよくなるように改善したいです」ダニ・ペドロサ (MotoGP 7番手)「今日はマシンのセットアップと新しいフロントタイヤとの組み合わせの調整に取り組みました。グリップに少し苦戦しましたが、いつも通り、いくつかのテストを行い、タイヤテストに集中しました。リズムは安定していたし、その部分では前進することができました。明日に向けて、さらにフィーリングを改善したいです。今日はラップタイムをさらに上げていけるようにデータを集めることもできました。明日のFP3は予選に向けてとても重要になるので、いいタイムを出さなければなりません。そしてFP4では決勝に向けて準備を進めたいです」マルク・マルケス (MotoGP 13番手)「今日は天気がとてもよく、週末の予報も引き続きよさそうなので、いくつかのセットアップにトライし、決勝に備えることにしました。今日は大きく異なるいくつかの解決策にトライし、フロントのフィーリングを改善する作業を行いました。そのため、ソフトのリアタイヤを使わずに走行を続けたので、ラップタイムを少し犠牲にしました。今日は少し苦戦しましたが、リズムはそれほど悪くはありませんでした。明日は、今日の走行でよかった状態にして挑み、トップに近づけるようにしたいです」ジャック・ミラー (MotoGP 17番手)「ル・マンのビッグクラッシュから身体はほぼ回復しました。ここはストレートが長く、苦戦を予想していたので、今日の結果には満足しています。明日に向けてフロントのフィーリングを改善しなければなりません。ブレーキをリリースするとマシンが走っていくような感じがあり、しっかりとコーナーを攻めることができませんでした。このサーキットはスピードが速いので、ブレーキングはとても重要です。しかし、全体的に悪くはなく、レースタイヤのペースには満足しています。後半セクションのシケインをうまく攻略できれば、最終コーナーからストレートでのタイム短縮につながります。明日は、今日の課題をクリアできるようにがんばります」ティト・ラバト (MotoGP 18番手)「今日はとてもいい仕事ができました。FP1、FP2ともに安定したタイムで走れたし、進歩することができました。コンディションもよく、決勝に向けて準備を進められました。タイムは接近しているし、ジャック(ミラー選手)ともそれほど差はありません。決勝ではいいスタートを切って、ポイントを獲得できるようにがんばります」
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