ポルトガルGPからの連戦となった2023年 MotoGP 第2戦アルゼンチンGPは、3月31日、2度のプラクティスを行い、中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)が8番手、アレックス・リンス(LCR Honda CASTROL)が10番手、ジョアン・ミル(Repsol Honda Team)は13番手という結果だった。開幕戦ポルトガルGPでポールポジションを獲得し、「スプリントレース」で3位になったマルク・マルケス(Repsol Honda Team)は、ポルトガルGPの決勝レースで転倒し、右手親指を骨折したため、今大会を欠場する。
テルマス・デ・リオ・オンドは、この日、厚い雲が空を覆い、時折り、小雨が降る不安定な天候となった。しかし、MotoGPクラスは、午前、午後のプラクティスともにドライコンディションで行われ、中上は8番手と好走を見せた。この日は、トップから1秒差に16台という相変わらずの厳しい戦いとなったが、中上は0.553秒差の8番手。ダイレクトでQ2進出を果たし、23年型RC213Vのセットアップが進んだことを感じさせる一日となった。チームメートのリンスは10番手。中上とともにダイレクトでQ2進出を果たした。リンスは、プラクティス1で転倒し11番手だったが、午後のプラクティス2では、0.685秒タイムを短縮し、Q2進出を果たした。Honda RC213Vで2戦目を迎えるリンスですが、テルマス・デ・リオ・オンドでは18年の大会で3位、コロナ禍から3年ぶりに大会が復活した22年も3位表彰台に立っている。テルマス・デ・リオ・オンドは、リンスが得意とするサーキットの一つであり、ダイレクトでQ2進出を果たしたことで、予選と「スプリントレース」の走りに期待が膨らむ。一方、ミルは、10番手のリンスと、わずか、0.12秒差の13番手だった。ミルは、午前中のプラクティス1では、セットアップに集中し、18番手だった。その理由は、ミルのベースのセットアップが、テルマス・デ・リオ・オンドに合っていなかったためで、セットアップの変更に多くの時間を費やした。そして、午後に行われたプラクティス2では、ダイレクトでQ2進出は果たせなかったが、午前中のタイムを1.428秒短縮し、大きく前進した。土曜日は、午前中にプラクティス3と予選Q1&Q2が行われる。ミルはQ1からの予選になるが、Q2進出を果たし、午後3時に12周で行われる「スプリントレース」に挑む。Hondaは、テルマス・デ・リオ・オンドで開催された過去7回の大会で4度優勝している。今年から1大会2レース制になった。まずは、明日の「スプリントレース」で2大会連続の表彰台獲得に挑む。中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)「このコースは昔から好きで、今日もいい感じでマシンを走らせることができました。ライバルたちと比べると、まだ少し物足りないところがあるので、さらに努力しなければなりません。今日はセッションを楽しむことができました。周回するごとに進歩を感じました。明日はさらにタイムを短縮し、ポジションを上げられように全力を尽くします」アレックス・リンス(LCR Honda CASTROL)「今日のパフォーマンスにはかなり満足しています。ベストなセットアップを見つけられなかったので、明日は引き続き、やらなければいけないことがあります。今日はいろいろなパーツをテストすることができて、プッシュし続けるための重要なインフォメーションを得ることができました。フィーリングもよくなり、一歩一歩ライバルたちに近付いています」ジョアン・ミル(Repsol Honda Team) 今日は厳しい一日でした。ベースのセッティングからスタートしましたが、このトラックには合わなかったので、改善するためにかなりの時間を費やしました。マシンのポテンシャルが高いことは確かです。タカ(中上貴晶)とリンスは強い走りをしました。Q2まで僕はあとコンマ数秒足りませんでした。それでも、かなり前進することができました。ユーズドタイヤでようやくいいペースをつかむことができました。細かい部分に取り組むための時間が必要ですが、トップ5にかなり近づくことができました。まだ2戦目です。今日は大きく前進することができました。明日もこの調子をキープすることが目標です」
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