Monster Energy Yamaha MotoGPのファビオ・クアルタラロはQ2セッションでハイペースを披露し、一時、ラップレコードを記録してトップに立ったが、最後に逆転され2位となった。またPETRONAS Yamaha Sepang Raing Teamのロッシとクラッチローは、それぞれ18番グリッドと20番グリッドから決勝をスタートする。
クアルタラロはコースレコードを更新するも一歩及ばず2番手ほとんどのライダーがピットを離れるのを待ち、クリアスペースを確保してから走行を開始したクアルタラロ。初めに1分24秒785を記録し、ここからペースを上げていくと1分22秒677に短縮してトップに浮上した。このタイムはラップレコードを更新するもので、2番手以下に0.360秒ものアドバンテージを作っていた。次のトライでは1分22秒794と更新はならなかったものの、依然、トップをキープした。さらなる短縮を目指すクアルタラロはここで素早くピットに戻り、残り4分で2回目の走行を開始。しかし牽引を目的に後方につけてくるライダーに対応しなければならなくなり、すでに好タイムを記録していることからリスクを避けてアタックを取りやめた。序盤のタイムでトップをキープしていたが、終了直前で逆転され、0.034秒差の2番手となった。PETRONAS Yamaha Sepang Raing Teamのロッシがグリッド6列目獲得FP3はまたも僅差の争いとなった。ロッシは1分23秒687を記録し、トップ10に0.206秒差まで迫ったものの順位は15番手に留まっている。Q1では最初の走行で1分23秒939を記録してトップに0.054秒差につけたが、このあとタイムを更新できず、セッションを8番手で終えた。この結果、決勝グリッドは18番手となっている。一方のクラッチローは、ドライ・コンディションで行われたFP3で素早く前日までの記録を更新。その後も少しずつ短縮し、最終的には1分24秒193のベストタイムで20番手となった。FP4では決勝用セッティングで好調な走りを見せたあと、Q1では先週の予選タイムを上回る1分24秒509を記録。セッションを10番手で終え、20番グリッドから決勝を迎える。Monster Energy Yamaha MotoGPファビオ・クアルタラロ(予選2番手/1分22秒677)「2番手は少し残念です。ポールポジションのほうがやはりいいでしょう。でも終盤は、私の後ろについて引っ張ってもらおうとするライダーが何人もいました。最初の走行でベストを尽くしましたが、2回目はいいラップがありませんでした。今、言えることはフロントローを獲得できてうれしいということです。ホルヘ・マーティンは非常に速く、彼のポールポジション獲得を喜んでいますが、やはり私自身がポールを逃したのは残念です。ちょっとがっかりですが、2番手からのスタートも悪くありません」マッシモ・メレガリ(チーム・ディレクター)「クアルタラロ選手は素晴らしい仕事をしてくれました。Q2ではYZR-M1の1ラップの速さを証明し、1分22秒677という見事なタイムでラップレコードを塗り替えました。しかし最後にライバルに逆転されてしまいました。2回目の走行で十分なタイムアタックができなかったことは非常に残念です。エスパルガロ兄弟が後ろについて来て、引っ張ってもらおうとしたからです。これは自分自身で好タイムを記録できるはずのプロフェッショナル・ライダーとしては良くない行為です。クアルタラロ選手はこの状況をコントロールし、冷静に対処しました。しかしながら、そのおかげで彼はポールポジションを守るチャンスを失い、戦うことなく2番手になってしまったのです。このことは彼だけでなく、私たちチームにとっても大きなストレスです。若いライダーたちのお手本であるべきMotoGPで、このようなことは見たくありません。クアルタラロ選手の1分22秒677は素晴らしいタイムであり、2番手もとても良い位置です。またFP4も非常に好調でした。ファビオの好みも把握できたので、チームは自信を持っています。戦いは熾烈なものになりますが、準備はできています」PETRONAS Yamaha Sepang Racing Teamバレンティーノ・ロッシ(予選18番手/1分24秒939)「18番手は残念な結果です。FP4のペースが良かったので、Q1ではもっと上を狙っていたのです。このときはすべてのタイプのタイヤでハイペースを維持することができました。このことは決勝に向けて非常に良い材料になります。明日の天気と気温に沿って、正しい選択をしなければならないからです。予選セッションの最初の走行は悪くなかったのですが、2回目ではリアグリップのフィーリングが変化していました。そのあとはタイムを短縮できなかったので、順位を落とすことになってしまいました。18番手に終わりましたが、ポテンシャルはもう少し高いと思います。ユーズドタイヤでもペースを維持できるので、ドライ・コンディションを期待します。そして集団のなかで競い合い、いくつかポイントを獲得したいと思っています」カル・クラッチロー(予選20番手/1分24秒509)「マシンの状態が確実に良くなっており、私自身のマシンへの理解も深まっています。とくに電子制御システムのことがよくわかってきました。おかげで今週は先週よりもずっとフィーリングが良く、気持ちよく走れています。今の課題はエンジンブレーキで、本来ならもっとタイムを短縮できるはずですが、予選セッションはあまりうまくいきませんでした。でもFP4は非常に好調で、自信をもって、先週よりも速く走ることができました。ただここでは誰もが強く、どんどん速さを増していきます。そのなかでも明日を楽しみにし、レースの展開に注目していきます」
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