Monster Energy Yamaha MotoGP、シーズン後半戦に向けて準備万端第9戦オランダGPではダブル表彰台を獲得したMonster Energy Yamaha MotoGP。4週間のサマーブレイクで休息と準備を整え、今週末、オーストリアはシュピールベルク・サーキットでシーズン後半戦の初戦に臨む。
家族や友人、そしてトレーニング。充実した夏休みを過ごしたファビオ・クアルタラロは、久しぶりのライディングを楽しみにしている。シーズン前半戦では優勝4回、3位2回などの活躍でチャンピオンシップをリードし、ランキング2位に34ポイント差をつけて今大会を迎えている。シュピールベルクはヤマハの得意とするコースではないものの、クアルタラロは2019年にYZR-M1で3位を獲得しており、今年も上位争いを目指す。チームメイトのマーベリック・ビニャーレスも家族とともにリラックスした時間を過ごしてきたが、日々のトレーニングを欠かすことはなかった。前回のアッセンでは2位を獲得し、ランキングではトップのクアルタラロから61ポイント差の6位。しかし5位とは5ポイント差、4位とは6ポイント差と接戦になっている。ここシュピールベルクでは2017年から2019年までの3年間で6位、12位、5位という成績。昨年は第5戦、第6戦と2週連続で開催され、それぞれ6位と13位を獲得した。シュピールベルクは1969年に建設され、1996年に現行のコース・レイアウトに改修された。1990年代に2回のオーストリアGPを開催したあと、19年のブランクを経て2016年に復活。以来、毎年のMotoGPの舞台として定着している。レイアウトは特徴的で、コーナーは合計10(左-3、右-7)と少なく、626メートルを最長とする複数のロングストレートがこれらをつないでいる。そのためトップスピード、加速性能、ブレーキングの安定性に重点が置かれ、何度もフルスロットルのチャンスが訪れる。PETRONAS Yamaha SRT、ロッシとクラッチローが参戦オーストリアはシュピールベルク・サーキットでシーズン後半戦がスタートする。PETRONAS Yamaha Sepang Racing Teamは怪我を治療中のF・モルビデリに代え、前回のG・ガーロフに続きC・クラッチローを迎え、バレンティーノ・ロッシとともに2台体制で臨む。ロッシにとってシュピールベルクは、未だ表彰台に上ったことのない数少ないサーキットのひとつだが、昨年は5位と9位と健闘。一方のクラッチローは、2018年に同コースで4位を獲得している。昨年の最終戦以来のMotoGP出場となる今回は、PETRONAS Yamaha のマシンに慣れ、セッションごとに着実に前進することが目標となる。Monster Energy Yamaha MotoGPファビオ・クアルタラロ「またレースの日々に戻ることを、とてもうれしく思っています。夏休みの間はリラックスして良い時間を過ごしてきましたが、今はもう、マシンに乗りたい気持ちしかありません。このあとはランキングにあまり固執せず、ひとつひとつのレースをしっかり戦っていきたいと思っています。まずは今週、ここで良い仕事をすることが目標です。シュピールベルクはヤマハの得意とするコースではありませんが、私は表彰台に上ったこともあるので、上位争いの可能性は十分にあります。ベストを尽くします」マーベリック・ビニャーレス「昨年のオーストリアの大会は、控えめに言っても非常に波瀾に富んだものでした。そして成績も期待通りとはいきませんでしたが、全体的なフィーリングは決して悪くなかったのです。シーズン後半戦を最高の形でスタートできるよう、全力で臨みます。夏休みの間にたくさんのトレーニングを行ってきたのでコンディションは万全です。シュピールベルクは私たちにとって楽な場所ではないと思いますが、前回のアッセンではポテンシャルを十分に発揮することができました。またここシュピールベルクでも、2019年にはいいレースができたので、今年もきっとうまくいくと思います」マッシモ・メレガリ(チーム・ディレクター)「アッセンで好成績をおさめたあと、とてもいい夏休みを過ごしてきましたが、MotoGPの再開は本当にうれしいことです。シーズン後半戦はオーストリアでの2連戦から始まります。このサーキットに関しては私たちの気持ちは複雑で、チーム全員がこの地を気に入っていますが、同時に、ここがヤマハにとって難しいコースであることもわかっているからです。しかしながら、そのことが逆に私たちをより一層、団結させてくれます。チームとライダーが一丸となり、好成績を目指します」PETRONAS Yamaha Sepang Racing Teamバレンティーノ・ロッシ「いい夏休みでした。友人たちと、しばらくのんびり過ごしてから、家に帰ってバイク・トレーニングに励みました。今週からまたレースができることをうれしく思っていますが、正直なところ、このコースが私たちにとって最適な場所かどうかはわかりません。ヤマハのマシンの強みはよくわかっていますが、同時に、改善が必要な部分もあり、ここシュピールベルクでは長所を十分に発揮できないかもしれません。それでも、ここは緑に囲まれた非常に美しいところで、難しいコースではあるものの、訪れたい場所のひとつなのです。ここでの2戦に備えてマシンのベスト・バランスを追求し、最大限の成績を目指します」カル・クラッチロー「ヤマハのテストライダーとして行ってきた仕事とは、かなり異なる感覚ですが、またグリッドに並び、レースに参加するのをとても楽しみにしています。シュピールベルクは流れるような高速コースではなく、素早さと精確さが求められます。これまであまり良いところがありませんが、2018年には4位を獲得しています。今回は決勝の最終順位に目標を置かず、セッションごとに進化することを目指します。チームのためにいい仕事をすることだけを考えています」
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