2018年 MotoGPのフィナーレを飾る第19戦のバレンシアGPが、11月18日にバレンシア・サーキット・リカルド・トルモで開催された。ドゥカティ・チームのアンドレア・ドヴィツィオーゾは、このイベントで優勝を飾り、最高のかたちで2018年シーズンを締めくくった。大雨のため、レースは14周目で一時中断。ドヴィツィオーゾは、このラップでアレックス・リンス(スズキ)をオーバーテイクして首位に立ったものの、レース規定では、再スタート時のグリッドはレースが中断した前の周の順位に基づくとされており、ドヴィツィオーゾは、リンスと...
ドヴィツィオーゾは、ホールショットを奪うとふたりのライバルを従えてレースをリードしつつ、後方からの激しいアタックに適格に対応した。ロッシがクラッシュした後はわずかに余裕が生まれ、リンスを引き連れて今季4度目(カタール、チェコ、サンマリノ、バレンシア)の優勝を飾った。ロレンソは、左手首の負傷が完全に癒えていないうえ、トリッキーなウェット・コンディションのせいで思い通りの走りをすることができなかった。彼はドゥカティ・チームとともに戦う最後のレースを12位で完走した。ミケーレ・ピッロは、表彰台まであと一歩と迫る4位フィニッシュ。レース中断前はクラッシュしたものの、果敢にコースに復帰したことが功を奏し、2列目から再スタートして、MotoGPキャリア最高位を獲得した。今回のリザルトにより、ドゥカティ・チームは、チーム・ランキングでも2位を確定させた。2019年シーズンは、早くも今週の11/20日~21日にリカルド・トルノ・サーキットで始まる。ダニーロ・ペトルッチがチームに合流し、ドヴィツィオーゾのパートナーとして初めてワークスマシンに跨がる。アンドレア・ドヴィツィオーゾ(Ducati MotoGPチーム #04) 1位「本当に素晴らしい勝利を掴むことができた!バレンシアは、僕だけでなく、ドゥカティにとってもタフなサーキットだが、ようやく攻略することができた。レース前半はかなり厳しかった。とにかくリンスが手強かった。冷静に彼をマークして、後ろにつく作戦だったが、ロッシも追いついてきた。ロッシも非常に速かったうえに周回毎に雨が強くなっていたので、何とか状況に対応するしかなかった。再スタート後は、ニュータイヤに履き替えることができたので状況が一変した。このタイヤは、午前中のウォームアップでも使っていないタイヤだった。セットアップにもわずかな変更を加えた。こうしてチーム一丸となって戦えたうえに、チームやファンに優勝をプレゼントできて嬉しい。最高のかたちでシーズンを締めくくることができた!」ホルヘ・ロレンソ(Ducati MotoGPチーム #99) 12位「ドゥカティとともに戦う最後のレースが終了した。望むようなレースができなくて残念だ。非常にトリッキーなコンディションだった。このような状況ではわずかなミスでもクラッシュしてしまう。手首のこともあったので、敢えてリスクを冒さない戦略を採った。できるかぎりのことはやったつもりだが、残念ながら戦闘力を発揮することはできなかった。良いリザルトを置き土産にしたかったので残念でならないが、チームとともに過ごした素晴らしい2年間はしっかりと思い出に刻まれている。ドゥカティに合流した当初の目標を達成することができなかったものの、今年は複数の勝利を記録することだけはできた。どちらも特別な勝利であり、ずっと心に残るだろう。チームとの一体感は本当に素晴らしかった。困難な時も私を助けてくれた。レースを超えた友情を築くこともできた。エンジニアもテクニシャンもプロフェッショナルが揃っていて、力を合わせてデスモセディチGPを最速マシンに仕上げることができた。それを誇りに思っている。ボルゴ・パニガーレ入りした瞬間から私をサポートしてくれたドゥカティスタに感謝したい。この2年間のことは決して忘れないだろう。チームを離れても、心はいつもドゥカティスタとともにある!」ミケーレ・ピッロ(Ducati MotoGPチーム #51) 4位「再スタート前にクラッシュしてしまい、マシンに若干のダメージを負ったが、レースに復帰できたので、再スタート時にグリッドに並ぶことができた。再スタート後は良いペースで走ることができたが、1秒ちょっとの差で表彰台に届かなかったことが悔やまれる。ムジェロでのクラッシュの後、今回もまたMotoGPに参戦することができた。そして何より、何年も勝利から遠ざかっていたバレンシアで、ドゥカティが優勝できたことが嬉しい」ルイジ・ダッリーニャ(ドゥカティ・コルセ・ゼネラルマネージャー)「本当にタフなレースだったが、素晴らしい勝利を掴むことができた。特に前半のコンディションは、非常にトリッキーだった。ドヴィツィオーゾが最高のパフォーマンスを披露して、非常に複雑な状況にも見事に対処してインテリジェントなレースを展開した。今日のようなコンディションではミスを起こしやすいが、アンドレアの走りはまさに完璧だった。ドゥカティ最後のレースで苦しんだホルヘは残念だった。ミケーレ・ピッロの4位は本当に嬉しい。途中、クラッシュしたものの、素晴らしいリカバリーで表彰台まであと一歩と迫った」
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