ミック・シューマッハは、2026年のF1新規参戦を目指すキャデラックとの交渉が「非常に前向きに進んでいる」と明かし、同チームとの交渉が継続中であることを認めた。2022年末にF1のレースシートを失って以降、ドイツ人ドライバーのシューマッハはフル参戦から離れていたが、キャデラックが検討している複数の候補の1人に挙げられているという。
彼は4年以上前にアメリカ系チームのハースでF1デビューを果たしたものの、わずか2シーズンでシートを失った。その後、メルセデスおよびマクラーレンのリザーブドライバーを務めたが、昨年その役目を終えている。現在は競争力を維持するため、アルピーヌからWEC(世界耐久選手権)に参戦しており、今季が2年目となる。キャデラックはGM(ゼネラル・モーターズ)の支援を受け、TWGモータースポーツの下でF1に参入予定であり、2026年に11番目のチームとしてグリッドに加わる計画だ。新コンストラクターのF1参入は、2016年のハース以来となる。参入当初はフェラーリ製パワーユニットを使用するものの、将来的には独自のキャデラック・ブランドのエンジンを開発し、F1におけるアメリカ勢としての存在感を確立することを目指している。ドライバー候補には、バルテリ・ボッタス、セルジオ・ペレス、ダニエル・リカルドといった経験豊富なベテラン勢のほか、アレックス・ダン、フェリペ・ドラゴビッチといった若手、さらにはアメリカ人ドライバーのコルトン・ハータやジャック・クロフォードの名も挙がっている。その中でシューマッハは、交渉が進んでいることをブラジル版『Motorsport.com』に語った。「もちろん話し合いは続いている」と彼はコメント。「これまでのやり取りは非常にポジティブだったし、彼らはすでに素晴らしい人材を多く採用している」「このプロジェクトの一部になれること、交渉のテーブルにつけること自体が光栄なことだし、とても恵まれた立場だと感じているよ」グレアム・ロードン代表「個人の証明の場ではない」キャデラックF1チームのチーム代表グレアム・ロードンは、現在のドライバー選定についての考え方を語り、ベテランドライバーの動機についても触れた。彼は2024年末にプロジェクトを率いるために就任している。ロードンは『High Performance』ポッドキャストの中で次のように述べている。「誰もが『もう一度何かを証明したい』という思いを抱いている。それ自体は理解できるけど、私はそれを最も重要な動機だとは考えていない」「うちのチームは、誰かが何かを証明するための“乗り物”ではない。あくまで“ピッチに立つ場”なんだ」「もちろん、自分の力を示すのは大切なことだが、それは“自分を証明する”というより、“チームのためにベストを尽くす”という意識であるべきだと思っている」「だからこそ、個人的な証明の場と捉えるような人材はあまり好まない」また、かつてマルシャF1チームのCEOを務めたロードンは、リカルドのF1復帰について一部で報じられている噂を一蹴し、現段階では候補に入っていないことも明らかにした。
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