2025年F1 マイアミGPの木曜ドライバー記者会見のPart.2。前半は司会者からの質問、後半はメディアからの質問へのドライバーの回答。参加ドライバー:ルイス・ハミルトン(フェラーリ)、ジョージ・ラッセル(メルセデス)、ニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー)
Q:まずはニコから。メルボルンでのP7というハイライト以降、ここ数戦はやや苦戦していますね。マシンのパフォーマンスについて教えてください。限界はもう見えましたか?ニコ・ヒュルケンベルグ(以下NH): いや、限界には達していないと願ってるし、シーズンが進むにつれてその限界を引き上げていきたいと思ってるよ。確かに、ここ数戦は厳しかったね。サーキットによって競争力のある時とそうでない時があった。特にジェッダでは、予選でポテンシャルを活かしきれなかったし、決勝ではそもそも十分に競争力がなかった。ミッドフィールドは本当に僅差だから、毎回完璧な実行が求められる。課題は多いけど、そんなに遠くない位置にいるとも感じているよ。Q:サーキット次第とのことですが、C45に合うのはどんなトラックですか?高速なコース?NH: いや、そうとも言えないかな。今のところの傾向としては、低速~中速の方が合ってる感じはある。ここ(マイアミ)はそういった要素も含んでるから、相性は良さそう。でも気温やコンディションも影響するからね。Q:アウディの合流を見据えて、今年の後半戦にザウバーに求めることは?2026年に向けて早期集中?それとも今年のモメンタム構築?NH: モメンタムは今年のうちに作るのが重要だよ。今年の活動が、来年以降にも影響する部分はあるからね。もちろん、レギュレーションは変わるけど、並行して推し進めていく必要があると思う。特にビッグチームはみんなそうしてるはずだし、僕たちも今シーズン中に進歩を見せたい。ポイントをもっと取っていきたいし、まだシーズン序盤だから、やることはたくさんあるよ。Q:次はジョージ。開幕5戦で表彰台3回。これはプレシーズンの期待通り?ジョージ・ラッセル(以下GR): 正直、それ以上の結果だと思う。ペース自体は想定通りだったけどね。マクラーレンの一歩後ろで、レッドブルやフェラーリとは僅差の戦いになるだろうと。ここまでの表彰台は、僕たちがうまくまとめてきた結果。でも、それがイコール2番手のチームという意味ではないと思う。平均的には3番手かな。シャルルは先週すごくいいレースしてたし、マックスも過去2戦で強かった。でも僕たちは一貫性を保ってポイントを稼いでる。Q:一貫性があるとはいえ、サウジは最も苦しいレースだったように見えました。分析結果は?GR: タイヤが熱くなりすぎたのが主な問題だった。前の2台についていこうとしすぎたのもある。シャルルはすごくいい走りをしていて、僕はクルマとタイヤの限界以上に攻めすぎてしまった。それでグリップを一気に失ったんだ。今回のマイアミも気温やタイヤ的にジェッダに似てるから、先週の学びがどう活きるかに注目してる。予選ではまずまずの位置につけられると思うけど、決勝のペースはまだ未知数だね。Q:ルイス、こんにちは。今週末は大きなイベントですね。フェラーリでのアメリカ初レース、月曜はメットガラ。レースでは何を着るか分かってますが、月曜は何を着るか決まってますか?ルイス・ハミルトン(以下LH): いや、まだあまり考えてないな。Q:メットの共同議長という立場ですね。この経験はどうですか?LH: アンナ(ウィンター)や彼女のチームと一緒に仕事ができるのはすごく名誉なことだよ。ファッションの世界に関わり続けられるのは楽しいしね。そんなに多くの時間はかけられていないけど、この2年間、少しずつ準備を進めてきたから、みんなが当日見るのが楽しみだよ。Q:では話をレースに戻します。ここ数戦はややフラストレーションが溜まる展開もありましたが、速さを見せたスティントもありました。そうしたパフォーマンスを再現できない要因は何ですか?LH: いろんな要素があるよ。特定の一つじゃない。Q:ファクトリーに戻って話し合いをしたと思いますが、ここで話せることは?LH: 特にないかな。メルセデスに加入した時も、最初の6ヶ月はチームに慣れるのが大変だった。今も同じような感じで、エンジニアたちはこれまで別のドライバー向けにクルマをセットアップしてきたし、僕も全然違うスタイルのクルマを運転してきたからね。だから、いろんな要素の組み合わせなんだ。Q:今のクルマは直感的にドライブできてる?それとも意識して調整してる?LH: 基本的に両方あるけど、確実に今のクルマには適応しようと努力しているよ。Q:マイアミではどうなりそうですか?フェラーリとして、何が期待できますか?LH: 何とも言えないな。全力は尽くすつもりだよ。アップグレードはないけど、クルマの最適化を続けてる。シャルルが前戦で素晴らしいレースをしたから、同じようなパフォーマンスを目指したいね。メディアからの質問Q:ジョージへの質問です。GPDA(ドライバー組合)の観点から見て、モハメド・ベン・スライエムFIA会長が、ドライバーからの建設的な意見をもとにルールの改善を検討していると発言しました。これは前向きな一歩だと思いますか?GR: 概念的には、そうだね。ただ、「検討している」と言うだけではなく、実際に行動に移されるのを見たい。僕たちもいろいろなことを検討はしているけど、それだけじゃ意味がない。変更が実際に行われたときに初めて評価できる。今のところは検討段階というだけだから、その言葉にはまだ重みはない。Q:ルイスへの質問です。カルロス・サインツが「新しいチームに来て、すでにチームに慣れているチームメイトより2~3テンポ速くなるなんて不可能だ」と話しました。これは事実ですか? あるいは中国のスプリントで実際にそれが起きたとも言えますよね?スプリントではGPよりマシンに合っていたのですか?スプリント週末は有利ですか?LH: 詳しくは説明できないけど、スプリントではそこまで多くの変更をしないという点がポイントだったと思う。他の週末では、フリー走行から予選までに色々いじって悪くしてしまうことが多かった。でも中国ではP1から予選まで、ほとんどセッティングを変えていない。Q:サインツの「すぐにコンマ2~3秒速くはなれない」という発言については?LH: 部分的には正しいと思う。でもそれは...