2024年F1第6戦マイアミGP決勝で各ドライバーが使用可能な持ちタイヤ数と予想されるタイヤ戦略を公式タイヤサプライヤーのピレリが発表した。ピレリは、マイアミ・インターナショナル・オートドロームにC2(ハード)、C3(ミディアム)、C4(ソフト)というミドルレンジのコンパンドをノミネートしている。決勝がドライな場合、2種類のコンパンドを使うことが義務付けられる。
ピレリが最速と想定するタイヤ戦略はミディアムでスタートしてハードタイヤに交換する1ストップ。2番手のハードからスタートするリバースストラテジーは、昨年9番グリッドからスタートしたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が優勝している。ただし、スプリントでは角田裕毅がソフトスタートを選択してオープニングラップで順位を上げ、ファイナルラップの19周目までルイス・ハミルトンを抑えていたことから、ソフトとハードの1ストップも除外はできないとしている。マリオ・イゾラ(ピレリ モータースポーツディレクター)「今週末はタイヤの挙動を考える上で多くの示唆を与えてくれた。ピレリのデータと各チームから提供されたデータをもとに、今大会に向けた予測やシミュレーションを行った結果、これまでに得られたデータをより深く分析するためのヒントが得られた。なぜミディアムとソフトのパフォーマンス差がこれほど小さかったのか、なぜ予選タイムが昨年よりコンマ4秒も遅かったのか、さらにシミュレーションとの差は1秒近くもあったのかを理解する必要がある。水曜と木曜に収集されたデータでは、2023年とは摩耗のレベルが大きく異なっていたトラック上でのソフトの挙動に注目したい。戦略に関しては、1ストップが最速の選択肢であることは間違いない。しかし、コンパウンドとその使用順序となると話は別だ。ドライバーたちはC4がフライングラップで読みにくいと感じていたが、今日のスプリントレースでは、明日の午後のグランプリでもC4を除外できないことを証明した。C2が断然有利なのは間違いないが、理論上ではC3やC4との組み合わせはすべて可能だ」