メルセデスのF1チーム代表を務めるトト・ヴォルフは、マクラーレンとの新たなF1エンジン契約によって政治的な優位性を得られるとの見方を否定した。マクラーレンは、2020年シーズン末でルノーとの契約が満了した後の2021年からメルセデスと新たに4年契約を締結。以前に成功を収めたマクラーレン・メルセデスのパートナーシップが復活する。
マクラーレンとの契約がF1における政治情勢にどのような影響を及ぼすかと質問されたトト・ヴォルフは「追加のパワーユニットサプライヤーの議論は、この時代にはもはや有効ではないと思う」とコメント。「すべてのチームが自分たち自身のアドバンテージに目を向ける必要があり、魅力的なショーにしたいというより大きなスキームを念頭に置く必要がある」「パワーユニットについての議論をしているときに、我々のカスタマーは我々の意見を聞くが、シャシーレギュレーションを調整するためにパワーユニットカスタマーとの契約を見ているわけではない」「マクラーレンが彼らの優勢順位に反して決定することを期待しているわけではないし、レーシングポイントやウィリアムズにも期待していないと断言できる」「取引の合理性は影響しなかった。だが、HPPの収益の増加という商業的な背景と、4つの異なるチームにエンジンを走らせることによって得られる利益という意味においての取引の合理性はある」ルノーのF1チーム代表を務めるシリル・アビテブールも、マクラーレンを失うことによってルノーとしての政治的な観点は“何も変わらない”と主張する。「おそらくこのスポーツで我々は少しナイーブすぎるかもしれない。だが、我々はチームのコントロールに影響を与える方法としてエンジンサプライヤーを使ったことはない」とコメント。「なので、これが何かを変えることはないし、マクラーレンやレッドブル、トロロッソが我々が考えているものとは完全に異なる方法で投票するのを何度も見てきた。繰り返すが、何も変わらない」
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