メルセデスは、F1フランスGPの週末を迎えてもまだ新スペックのパワーユニット導入を確認しておらず、ドライバーを務めるルイス・ハミルトンとバルテリ・ボッタスは導入がさらに遅れる可能性を示唆している。メルセデスは、前戦F1カナダGPでカスタマーを含めた6台にアップグレード版のパワーユニットを導入する計画を立てていたが、ダイナモ上で信頼性問題が発生したため、導入を見送っていた。
それ以降、メルセデスは改良を重ねてダイナモでの走行を継続しており、ポール・リカール・サーキットで新スペックのパワーユニットを使用するかどうかはぎりぎりで最終決定するとされている。ひとつの可能性として報じられているのは、金曜日に旧型エンジンを使用することでさらなるダイナモでの走行時間を稼ぎ、ブリックスワースのエンジン施設で進展がもたらされれば、土曜日から新しいパワーユニットを搭載するというもの。それが実現しない場合は、メルセデスは土曜日に旧スペックの新品パワーユニットを投入しなければならず、理論的にそのユニットで今後7戦を戦うことになる。今後数レースで新スペックの問題が解決されたことが証明された場合、新品の“旧スペック”は温存され、パワーがそれほど重要ではないサーキットで再び使用されるとみられている。そのようなシナリオについて質問されたルイス・ハミルトンは「現時点ではわからない」とコメント。「新しいエンジンの1基が僕の3基のうちのひとつになればそれでも十分に良いかもしれない」「開幕7戦で僕たちが使ってきたエンジンは素晴らしいエンジンだ。それがよりフレッシュで新しいバージョンになるなら素晴らしいだろうし、もちろん、前回のレースで使用したマイレージを重ねたエンジンよりも多くのパワーがあると思う。個人的には心配はしていない」「明日もしくは今後数日で自分たちがどのような立場にいるかもっと理解できるかもしれない」ルイス・ハミルトンは、メルセデスのエンジン責任者を務めるアンディ・コーウェルと常に連絡を取っていると語る。「今週末に向けて、アンディには今週も先週も電話をしたし、僕は彼やスタッフたちに完全な信頼を置いている」バルテリ・ボッタスは、エンジンに関する決定は金曜日のプラクティス後に下される可能性があることを示唆している。「僕たちが新しいエンジンを投入する必要があるのは確かだ。このエンジンは7戦を走ったものだし、僕たちは新しいエンジンを走らせるのを心待ちにしている。でも、投入できるかどうかは明日確認する必要がある」「タイトルを獲得したいのであれば、新しいエンジンを含め、どんなゲインでも非常に重要だ。僕たち全員が新しいエンジンを得られることを願っている。現時点ではそれが僕たちのプランだけど、とにかく確認する必要がある」「2週間前から新しいエンジンの状況が改善されていると確信している。もし、僕たちがそれを走らせることに決めた場合は、それは走らせることに100%の自信を持っているということだ」バルテリ・ボッタスは、7戦を走った古いスペックを継続して使用しなければならないとすればそれは痛手だと認める。「新スペックは大きなゲインになるし、僕たちはそれを必要としている」関連:2018年 F1フランスGP テレビ放送時間&タイムスケジュール
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