メルセデスのエンジン責任者を務めるアンディ・コーウェルは、現行のF1パワーユニットはまだパフォーマンスの限界には達していないと考えている。2014年にF1にV6ターボ“パワーユニット”が導入されて以降、メルセデスは4年間でドライバーズタイトルとコンストラクターズタイトルの8つすべてを獲得し、パワーユニットの勢力図を支配してきた。
しかし、昨年フェラーリはメルセデスに真剣勝負を挑めるまで改善を果たし、今年はさらに進歩。開幕5戦中3戦でポールポジションを獲得し、メルセデスの予選での支配を切り崩した。メルセデスのエンジン責任者を務めるアンディ・コーウェルは、予選ではフェラーリが優位だが、レースでは後退していると考えており、ルノーとホンダも“非常に迫ってきている”と語る。エンジンメーカーは、現行レギュレーションで限界に近づいているかと質問されたアンディ・コーウェルは「限界があるかどうかというのは信念と理解に帰着するものだと思う」とコメント。「個人的には限界があるとは考えてない。常にゲインを見い出せるものだと思っている」「私は毎週末、自分たちのパフォーマンスとイノベーションを観察することに喜びを感じているし、やる気のあるエンジニアが様々なシステムによって考え出したもう少し効率性を上げる方法を聞き、そのアイデダを実証するためにファクトリーでコンペを行い、それらが十分に信頼できるものであることを証明することを楽しんでいる」「エンジンメーカー4社は開発を継続していくし、限界のようなものはないと思っている」フェラーリのテクニカルディレクターを務めるマッティオ・ビノットは「アンディに合意する。間違いない。エンジニアが集まれば、常にイノベーションと創造性がそこにある」とコメント。「エンジンニアにとって限界などない。過去数年、昨シーズン、毎年我々がどれくらい改善してきたかを目にしてきたと思う。ここまで我々がプロダクトが限界に達していることを示したとは思わない」エンジンペーカーは、シーズン中にペナルティを受けずに交換できるエレメント数が制限されている。信頼性や故障がない限り、その機会はアップグレードパーツの導入に利用される。新しいコンポーネントが到達するまでは各パッケージはまだ完全なパフォーマンスに達していないということになる。ルノーF1のエンジンテクニカルディレクターを務めるレミ・タフィンは、2018年のパワーユニットの最初の仕様はまだフルにポテンシャルを発揮していないと語っている。ルノーは来月のF1カナダGPでアップグレードの投入を予定している。「最大限に活用しているというのは常に難しいことだ」とレミ・タフィンはコメント。「たとえ1年で同じ仕様を維持したとしても、常にもう少し得るために努力するものだ。リソースをどのように費やすかの問題だ」「スペック1があり、1つのサイクルで開発し、スペック2、スペック3と発展していくものだ」
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