メルセデスは、F1ブラジルGPの決勝で、バルテリ・ボッタスが2位。ルイス・ハミルトンは4位でレースをフィニッシュした。ポールポジションからスタートしたバルテリ・ボッタスは、オープンニングラップでセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)に先行を許した後、レース全体にわたって猛追していたが、最終的に抜くことができず2位でレースをフィニッシュ。
一方、マシンのパーツ交換によってピットレーンからスタートしたルイス・ハミルトンは、後方からオーバーテイクを連発。王者らしい素晴らしいレースを見せ、最終的にキミ・ライコネンから1秒以内の4位でフィニッシュした。バルテリ・ボッタス (2位)「最初のコーナーでレースを失ってしまったと思う。スタートで最初にクラッチを離した時、思っていたほどグリップがなかったし、トラクションが悪くなってちょっとホイールスピンしてしまった。セブ(ベッテル)は僕よりも良い発進をしていて、インサイドに入られてしまった。今日の僕たちとフェラーリ勢のレースペースはかなり接近していたし、戦略も似たような内容だっただけに、そこが悔やまれる。僕たちはアンダーカットを試みて新品のソフトタイヤに交換してアタックしてみたけれど、追い抜くことはできなかった。最後にもう一度アタックしたかったけど、再びペースを上げようとした時にはタイヤが全く残っていない状態だった。昨日の良い結果の後、今日はかなり高い期待を持っていた。でも、ポジティブな面に目を向ければ、個人的にはここしばらくの週末に比べれば、かなり良い内容だった。それにルイス(ハミルトン)がスタートしたポジションを考えると、チームとしての今日の結果は悪くなかったし、そこは良かったと思う」 ルイス・ハミルトン (4位)「素晴らしい時間を過ごせたし、レースをとても楽しんだ。今日はとにかくペースが良かった。楽に勝てる週末だったはずだ。だから、自分を最悪のポジションに追いやってしまったことにがっかりしている部分もある。でも、昨日はもう過去のことだ。今日はかなりポジティブだった。前をかき分けていくのは楽しかった。カート時代の1~2年目にいつも後ろからスタートしていた頃のようだったね。今日の僕の目標は、とにかく昨日のミスの埋め合わせをして、チームを満足させてポイントを取り戻すことだった。3番手まで戻そうと頑張ったけど、最後はタイヤがなくなってしまった。でも、今日はバトルを楽しんだし、それを見てみんなに僕の心にはまだ燃え盛る炎が残っていること、今後もまだまだたくさんのレースがあることを証明できたことを願っている」トト・ヴォルフ (メルセデス・ベンツモータースポーツ責任者)「今日の最初の一言はチームメンバーについて語らなければならない。今週末は極端でありながら、対照的な感情もあったし、午前中も全員が出勤と同時にルイスのマシンをゼロから組み立て直してくれた。今週末に彼らが見せたスピリットや立ち直る力、熱心さには本当に頭が下がる。そして、それは2人のドライバーも同じだ。バルテリはレースの全周回でプッシュし、セバスチャンを追い詰めていったが、リードを奪い返すほど十分には近づけなかった。このサーキットは似たようなパフォーマンスのマシン間ではオーバーテイクが非常に難しい。一方で、ルイスは私がこれまで見た中で最も素晴らしい4位フィニッシュを果たした。バルテリについてはスタートでレースが決まった。スタートでホイールスピンに見舞われ、ターン1でセバスチャンにドアを開けることになってしまった。ルイスはピットレーンスタートから、トップに約5秒差しかない位置でのフィニッシュをもたらしており、今シーズンの中でもベストパフォーマンスのひとつと言えよう。ここでは十分なマージンを持って我々のマシンが最速だということを証明してくれた。今日の彼は全力を尽くし、チャンピオンらしいドライブだった。これからアブダビに向かうが、シーズンを素晴らしい形で終えることが目標だ」 アンドリュー・ショブリン (チーフレースエンジニア)「ポジティブな面を言うのは簡単な一日ではあったが、ドライバーにとってもチームにとってもフラストレーションの溜まる結果だ。バルテリが優勝する可能性はほんの小さなマージンで決してしまった。ほんの少しホイールスピンが多すぎたせいでリードを譲ることになり、アンダーカットもうまくいきかけていたが、結局、わずかコンマ数秒足りずに実現させられなかった。ポールを決めた最高のラップがあっただけに、優勝以外の結果になってしまったことは落胆しても仕方がないと言える。それでも、彼はとても堅実な週末を過ごしており、60℃にまで達した路面でタイヤを管理するために素晴らしい仕事をしながら、レースではベッテルとまった同じペースを発揮していた。ルイスは後方スタートでリーダーからわずか5秒差のフィニッシュだったので最高の結果と言えるが、表彰台までたどり着けなかったことにフラストレーションを感じてもいる。攻めのレースを戦ったが、そうするためには両方のタイヤで限界までプッシュしなければならなかった。できる限り長くソフトでとどまったものの、リアを失い始めたのでスーパーソフトに履き替えるためにピットインしなければならず、管理しきれなかったのでリーダーたちに追いつこうと彼ははじめから飛ばさなければならなかった。シーズン終盤のレースでは金曜日を使って2018年の開発に取り組もうとしているものの、我々の優勝にかける思いは減っておらず、優勝できずにここを去ることを悔しく思っている。しかし、今シーズンで最も路面温度が高かった今日のレースでう我々のマシンが最速だったという事実にいくらかの慰めを見いだせる。W08で成し遂げた進歩を示しているからね。チームにとってはタフな週末だったが、タフな週末から学ぶのは得意だ。アブダビを楽しみにしている。最高のコースであり、我々のマシンに適しているはずなので、長く、最高のシーズンを素晴らしいかたちで締めく繰りたい」関連:F1ブラジルGP 結果:セバスチャン・ベッテルが今季5勝目
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