元F1チャンピオンのニキ・ラウダは、2018年から『ハロー』コックピット保護デバイスを導入するというF1の判断は間違っていると語る。メルセデスの非常勤取締役を務めるニキ・ラウダは、改善できる安全はどこであってもなされなければならないと考えているが、ドライバーの頭部をデブリから守るためのソリューションである『ハロー』の導入についてはまだ納得がいっていないと語る。
「我々は、コックピット保護のためにハロー、レッドブルのエアロスクリーン、フェラーリのシールドをテストした。誰も100%納得していあに。このような状況においては正しい決断をしなければならない。ハローは間違った決断だ」と Auto Motor und Sport にコメント。「ハローより良いソリューションは100%存在する。そうでなければ他に何種類も違うものを試してはいないはずだ。すなわり、別の方向性に進む方が賢明だということであり、外観を損ねないものが見つかったら2019年に導入すればいい」「それくらい単純な話だ。どうせ後悔することを慌ててやる必要はないだろう」1976年の事故で致命的な大火傷を負いながらも復活を遂げ、1985年に引退するまで3度のF1ワールドチャンピオンを獲得したニキ・ラウダは、ハローが“F1マシンのDNA”を破壊すると語る。「ハローはF1マシンのDNAを破壊する。FIAは、F1を可能な限り安全なものにした。ホイールが飛んでくる危険もほぼなくなっている。ホイールは常によりしっかりと装着されている。ドライバーへの危険は最小限になった」「我々は、高速化したクルマ、より接戦のスペクタクルによって、スポーツに新しいファンを獲得することにとにかく懸命にトライしているが、今、それを過剰反応によって破壊されようとしている」FIAは、先週のF1イギリスGPのフリー走行で、セバスチャン・ベッテルがドライブするフェラーリで『シールド』をテストしたが、わずか1周のテストでシールドを捨て、2018年からハローを導入することを発表した。F1戦略グループの会議では、多くの反対票が投じられたが、FIAはは2018年までハローの導入を延期した昨年の決定を引き合いに、デバイスの来季導入は必須だとし、チームたちが既存のコンセプトの改良に協力することを望むと述べた。 ハローは、ドライバー前方のセンターピラーを含めて3つのポイントでF1マシンに装着され、頭上の保護ループをサポートするが、その見た目は広く批判されている。関連:【F1】 2018年の『ハロー』コックピット保護デバイスの導入が決定