マクラーレンF1のチーム代表アンドレア・ステラは、F1アメリカGP後に語った。マックス・フェルスタッペンの勢いが増す中でも、2025年のドライバーズタイトルは「依然としてマクラーレンの手の中にある」と強調した。フェルスタッペンは直近4戦で3勝を挙げ、さらにオースティンではスプリントでも優勝。オスカー・ピアストリとの差を一気に40ポイントに縮めた。ピアストリが依然として首位を守るものの、2位のランド・ノリスも14ポイント差で迫っており、チーム内でのタイトル争いはさらに激化している。
ノリスは今回の決勝でフェルスタッペンに次ぐ2位。スタートでシャルル・ルクレールの前に出られず序盤を抑えられたが、2度にわたるオーバーテイクで最終的にフェラーリを撃破し、力強い走りを見せた。「勝てるペースはあった」ステラがノリスを称賛「今日のレースは、全体的に安心できる内容だった」とステラは語る。「もしランドが序盤でシャルルを抜くために戦わずに済んでいれば──もちろんあのバトル自体は見応えがあったが──我々には勝てるペースがあったと思う。マックスとの直接対決でポジションを取り返すのは簡単ではないが、1ストップ戦略の中でも十分に戦えるパフォーマンスがあったことは確認できた」マクラーレンはコンストラクターズタイトルをすでに確定させているが、ドライバーズタイトルは依然として決着していない。そんな中でステラはノリスの冷静な走りを高く評価した。「ランドは高いデグラデーションの中で強さを発揮するドライバーだ。ロングスティントにも強く、グリップが低くて暑い状況でも冷静さを保てる。今回もそれが見事に表れていた。もしターン1でポジションを維持できていれば、展開はまったく違っていたかもしれない」「フェルスタッペンは脅威だが、シーズンの主導権は我々にある」フェルスタッペンが勝利を重ねて勢いを取り戻していることについて、ステラは危機感を抱きながらも楽観的だ。「以前からはっきりと言っている。マックスはタイトル争いの中にいる。彼が勝てるマシンを持てば、当然ながら非常に手強い存在になる。だがそれは我々の理解を変えるものではない」「今シーズンの結果は、我々の手の中にある。誰かに委ねられるものではない。パフォーマンスを最大化し、良い週末を積み重ねること──それだけだ。我々はその心構えを持ち続ける」ステラは、マクラーレンが抱える2人のドライバーが依然としてタイトルの1-2を保っていることを強調し、フェルスタッペンの追い上げにも動じない姿勢を見せた。マクラーレンは“安定”でレッドブルの勢いを封じ込められるかフェルスタッペンはオースティンでスプリントと決勝を制し、完全復活を印象づけた。マクラーレン勢にとっては厳しい週末だったが、ステラが指摘した通り、ノリスのレースペース自体はレッドブルに匹敵するものであり、決して悲観すべき内容ではない。残り5戦+2スプリント。ピアストリが40ポイントのリードを保ち、ノリスも依然として射程圏内。ステラの言う「主導権は我々にある」という言葉は、単なる強がりではない。マクラーレンがこれまでの安定感を維持できるか、それともレッドブルの反撃が本格化するか──2025年のF1タイトル争いは、いよいよ佳境に突入した。Source: formula1.com
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