マクラーレン・レーシングのCEOを務めるザク・ブラウンは、マクラーレンF1チームが2008年に使用されたようなフルクロームのカラーリングを避けた理由を「パパイヤのアイデンティティを維持したいから」だと説明した。マクラーレンF1チームは、創立60周年を記念して、ホームレースであるイギリスGPで、2006年から2014年にかけて施され、2008年にルイス・ハミルトンがドライバーズチャンピオンに輝いた時代を象徴するファンに人気のクロームにインスパイアされた特別カラーリングを使用する。
2019年にマクラーレンでF1デビューを果たしたランド・ノリスは、チームに加入して以来ずっと、CEOであるザク・ブラウンにクロームのカラーリングを復活させるよう働きかけてきたと語った。「僕がマクラーレンに加入してからだから、1300日前くらいだと思う」とランド・ノリスは答えた。「2018年になっても、おそらくそれが私が彼に言った最初の言葉の一つだったと思う」ノリスは、クロームメッキのマクラーレンのルックスが、若い頃にF1に魅了された理由のひとつだったと語った。「MTCの大通りを歩いていると、白や鮮やかなオレンジが好きなのと同じくらい、あのカラーリングは素晴らしかった。今では、あの頃のボーダフォン・マクラーレン・メルセデスのようなクルマはない。僕はそれを見て育ったし、ある意味恋に落ちた。いろいろな意味で、F1ドライバーになるきっかけになったと言えるかもしれない」「それまではMotoGPやバイク、モトクロス、四輪バイクに夢中だった。もともと好きだったんだ。レースのことはあまり知らなかったけど、それからF1を見るようになって、ルイス対フェルナンド(・アロンソ)の対決を見たんだ。同じチームだったけど、僕はそれに本当に夢中になった」「毎年、僕は彼にこの方向に少しだけでも戻るようにしつこく言ってきた。1レースだけだけど、ある意味で、僕がF1に入るきっかけになったものを少しでも知ることができるのは、ある意味とてもクールなことだ」「また、マクラーレンが非常に成功したとき、ルイスが初チャンピオンシップを獲得したときなど、それがマクラーレンにとって非常に歴史的な部分だったことも知っている。だからとても特別に見えた」だが、実際のカラーリングには、現在のマクラーレンF1チームのアイデンティティである“パパイヤオレンジ”がミックスされている。「過去に敬意を払いつつも、未来を見据えていることはとても重要なことだ」とザク・ブラウンは語った。「また、カラーリングを極端に変えることができる回数は限られている、数年前にモナコでやったようなことは、実際にはに2~3回しか許されない。ある意味で、ベースとなるスキームのバリエーションがあれば、もう少し頻繁にできるようになる」「ルールはさておき、それは我々にとって重要だったと思う。フェラーリの赤やメルセデスのカラー・アイデンティティと同じように、我々はパパイヤとの繋がりを築こうとしている。パパイヤが大好きなファンからたくさんの反響をいただいている。だからこそ、我々はこの組み合わせを採用した