サウジアラビアの公共投資ファンド(PIF)が、バーレーンの国営投資ファンドであるムムタラカットにマクラーレンの株式を売却する模様だ。この取引は本日(木曜日)にも行われる見込みで、バーレーンはマクラーレンの筆頭株主となる。Sky Newsによると、ムムタラカットは、PIFとアレス・マネジメントが保有するマクラーレン・レーシングとスーパーカー部門を含むマクラーレン・グループの優先株を購入するという。
しかし、PIFとアレスは2021年7月に4億ポンド(約730億円)を投資しており、この2つのファンド間の非公開取引によってマクラーレンへの新たな投資が行われることはないが、マクラーレンはバランスシートを強化しようとしているため、ムムタラカットは今後数カ月の間にさらなる投資が必要になる可能性が高いとしている。PIFがバーレーンへの売却を決定したのは、サウジアラビアの政府系ファンドが世界最高のサッカー選手を国内リーグに誘致しようとしていることや、LIVゴルフシリーズと米PGAツアーの合併が話題になっているタイミングで行われたようだ。昨年、ムムタラカットが事業への1億ポンド(約182億円)の投資の一環としてマクラーレンのヘリテージカーコレクションのかなりの部分を取得したことが明らかになり、今年初めにはグループ再編の一環として7,000万ポンド(約127億円)の投資が行われた。直近の投資は、ここ数年さまざまな問題に直面しているマクラーレン・オートモーティブに対するもので、マクラーレン・レーシングは独立した組織であり、追加の財政支援は必要としていない。昨年、マクラーレンはロードカー部門のトップに元フェラーリ幹部のマイケル・ライターズを指名し、その最初の動きのひとつが、サリー本社の1億7000万ポンドのセール・アンド・リースバックに加え、マクラーレン・レーシングの株式を別の投資家グループに売却することだった。サウジアラビアは、後に両者が否定したものの、F1の商業権を200億ドル(約2兆6000億円)で買い取ろうとしているとの噂が流れて話題となった。また、F1チームの設立も噂されている。
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