マクラーレンは、2021年からメルセデスとF1エンジンを搭載することを正式発表。4年契約を締結した。マクラーレンは、メルセデスのワークスエンジンで3度のドライバーズ選手権とコンストラクターズ選手権を獲得。しかし、メルセデスがワークス参戦したことで20年にわたるパートナーシップに終止符を打ち、2015年からホンダのF1エンジンに変更した。
しかし、すでに周知の事実であるようにホンダとのパートナーシップはうまくいかず、わずか3年でパートナーシップを解消。マクラーレンは2018年からルノーのカスタマーエンジンを搭載している。今年、新チーム代表にアンドレアス・ザイドルを迎えたマクラーレンは大幅な改善を示しており、コンストラクターズ選手権でルノーを上回って4位に位置している。しかし、さらなる上位を目指すマクラーレンはメルセデスのエンジンを搭載することを決定した。マクラーレンのCEOを務めるザク・ブラウンは「この合意は、F1で成功に戻るための長期計画における重要なステップでだ」とコメント。「メルセデスはチームとしてもパワーユニットとしてもベンチマークであり、我々の旅路の次のフェーズで同社との関係を確保しようとするのは当然のことだ」。「この発表は株主の信頼を反映しており、我々がマクラーレンをフィールドのトップに戻すことことをコミットする投資家、チーム、パートナー、ファンへの重要なメッセージだ」アンドレアス・ザイドルは「我々は上位に返り咲くために戦い続けており、2021年は我々にとって重要なマイルストーンになるだろう。スポーツの新しい時代に備えるために重要な要素を揃えることが重要だ」とコメント。「メルセデスとの関係を2021年から更新することを楽しみにしている。同時に、ルノーは価値あるパートナーのままであり、同時に手ごわい競争相手でもある。今シーズンから来年までのコラボレーションを継続することに注力していく」メルセデスのF1チーム代表のトト・ヴォルフは「2つのブランドは一流の歴史を共有しているが、この新しい合意は、将来と今後数年間の新しいパワーユニット供給時代の開始を見据えてのもだ」とコメント。「マクラーレンは、今シーズンのルノーのパワーによる印象的なパフォーマンスを含め、近年のリバイバルのビルディングブロックを整備している。この新しい長期契約が、我々メルセデスのワークスチームを含むスポーツのトップチームとの戦いをマ座しているマクラーレンにとって新たなマイルストーンになることを願っている」今回の契約は、メルセデスが、ワークスチーム、ウィリアムズ、レーシングポイントに加え、2021年から4チームを提供することを意味する。一方、ルノーは、ワークチームのみの供給となる。ルノーは現在の契約に沿って、来年もマクラーレンに供給し続ける。ルノーのF1チーム代表を務めるシリル・アビテブールは「パートナーシップが始まって以降、マクラーレンはコンストラクターズ選手権で9位から4位になった。したがって、これは非常に成功した関係だと考えることができる。だが、2020年末に終了する現在の契約を見れば、ルノーとマクラーレンが将来に対して異なる野心を持っていることは明らかだった」とコメント。「この決定の様々な要素は過去数週間にわたって慎重に評価されてきた。2021年は全チームにとって重要なシーズンであり、競争相手の強みと野心を正確かつ明確に把握することが重要だ」「この決定は、トップに返り咲くことを目標としたワークスチームになるというルノーのビジョンに沿ったものだ。ルノーは、エンジンサプライヤーの長い歴史の中で常にそうであったように、来シーズン、マクラーレン・レーシングへのコミットメントを守り続ける」