マクラーレンのCEOを務めるザク・ブラウンは、チームはF1ワールドチャンピオンを獲得するための5年計画を開始したばかりであり、2019年について特定の目標を定めてはいないと語る。マクラーレンは、2018年のF1世界選手権をコンストラクターズ6位で終えたが、ホンダからルノーにF1パワーユニット変更した当初に期待していた大きな進歩は達成できなかった。
シーズン途中にはレーシングディレクターを務めてきたエリック・ブーリエがチームを去り、ジル・ド・デ・フェランがスポーティングディレクターとして加入。2019年にはトロロッソからジェームス・キーが加入するなど、チームはF1活動のオペレーション全体の再構築を開始している。マクラーレンは、2012年のブラジルGPを最後に勝利から遠ざかっており、表彰台に関しても2014年の開幕戦から到達できていない。今シーズン限りでフェルナンド・アロンソがF1活動にピリオドを打ち、ストフェル・バンドーンもチームを離れる。2019年からはカルロス・サインツとルーキーのランド・ノリスがチームの再建を担っていくことになる。以前から再建への道のりはまだかなり先が長いと認めていたザク・ブラウンだが、新たにF1でチャンピオンシップに返り咲くまでのタイムラインを設定した。マクラーレンはいつグリッドの先頭に戻れることを期待しているかと質問されたザク・ブラウンは「ちょうど5年計画をプレゼンしたばかりだ」とコメント。「その計画のなかで我々は再びレースに勝てるようにならなければならない。そして、一旦レースに勝てるようになれば、チャンピオンシップを争うことになる」「以前に議論していたスポーツの変更をリバティメディアが実施することが重要だと思う。現状のF1の状況では2~3チーム以上がチャンピオンシップを争うのは難しいからね。我々にはコントロールできないこともあると思っているが、複数のチームがレースの優勝やチャンピオンシップを争うために必要な変更に影響を与えることができることを願っている」「我々は、そのスケジュール感でグリッドの上位に返り咲くために挽回するための旅、投資、道のりを進んでいく」 今シーズンの開幕前、マクラーレンはシーズン中に表彰台にチャレンジする可能性を公言していた。しかし、201年に関しては同じことをしたくないとザク・ブラウンは語る。「予測からは距離を置きたいと考えている。ここ数年のあまり印象が良くなかったのはわかっているし、再びそのような間違いは犯したくない」 「我々の予想は引き続き前進を続けていくということだ。今年はかなり良いスタートだった。以前は数100だったグリッドペナルティが、2018年は15になっている。思ったほどではなかったが、確かな一歩であることは間違いない」 「2019年もその道のりを進み続けるというのが我々の予想だ。だが、コンストラクターズ選手権でどこになるかということについては口にしたくない。自分の希望はわかっている。だが、実際に走り始めるまではわからないことだ」ホンダとのパートナーシップを解消するという決断に後悔はないかと質問されたザク・ブラウンは、マクラーレンの長期的な将来のために正しい判断だったという考えに変わりはないと述べた。「我々はルノーに非常に満足している。今年のチャレンジはパワーユニットに関連したものではなく、我々の問題だった。パワーユニットが今年の我々のチャレンジだったとは思っていない」とザク・ブラウンはコメント。「もちろん、ホンダは発展し続けているし、素晴らしい仕事をしている。そこは我々を驚かせてはいない。私は彼らがまだF1にいることを嬉しく思っている。彼らは社内でそれらを議論していたと思っているからね」「ルノーは、4~5回表彰台を獲得し、いくつかのレースに勝ってシーズンを終えたと思うし、我々は長期的な将来のために正しい決断ができたと確信している。コース上で優れたレースカーを並べられるかが我々のチャレンジだ」