マクラーレンのF1日本GPでのタイヤ選択は、ノミネートの最終期限を逃したのではないかとの憶測を生むほど極端なものだった。ピレリは、鈴鹿サーキットにミディアム(白)、ソフト(黄)、スーパーソフト(赤)という3種類のコンパウンドを選択。大部分のチームは7~10セットとスーパーソフトに比重を置き、ミディアムは1~2セットに抑えていた。
しかし、マクラーレンはスーパーソフトを4セットしか選ばず、ミディアムを4セット、ソフトを5セットという極端なタイヤ選択をとっていた。実際、フェルナンド・アロンソは予選前にスーパーソフトを走らせることができず、マクラーレンはFIAが設定した14週間前のノミネート期限を逃したため、ピレリのデフォルトの選定を適用されたとの噂が流れた。マクラーレンはそれを否定したが、実際には起こったことを隠そうとしているのではないかとの陰謀論は止まらなかった。しかし、FIA(国際自動車連盟)のF1レースディレクターを務めるチャーリー・ホワイティグは、期限を逃したチームはおらず、そのようなリスクがある場合は、事前に警告していただろうと述べた。「誰かが遅れたとは知らされていない。いずれにしろ、それはずっと前のことだ」とチャーリー・ホワイティングはコメント。「我々は通常行うことは、前日に選定されていなければ、すぐに連絡し、『タイヤ選択をしなければならないことを忘れないでください』と伝える。だが、彼らは正しく守っていた」マクラーレンのスポーティングディレクターを務めるジル・ド・フェランは、日本GPでのタイヤ選択はチームが硬い方のタイヤを好んでいるからに過ぎないと述べた。「今年の早い段階で我々のクルマは硬いコンパウンドの方がうまく機能しているという一般的な理解があった」とジル・ド・フェランはコメント。「特に非常にGフォースが高く、コーナーの連続が多いタイプのトラックでは、それがより適した選択になる」「かなり率直に言えば、我々は間違っていた。我々は週末全体お最適ではないチョイスに対処することに費やしていた。それだけのことだ。意図的な選択だった」