マクラーレンのCEOを務めるザク・ブラウンは、2019年のドライバーとしてエステバン・オコンを採用しなかったのは、メルセデスとの緊密な関係が理由のひとつだったと認める。エステバン・オコンは、マクラーレンへの移籍が強く噂されており、今シーズン中にランス・ストロールのフォースインディア移籍によってシート喪失した場合に走るためにマクラーレンでシート合わせも行っていた。
エステバン・オコンのキャリアを管理するメルセデスは、フォースインディアの状況を先読みしてマクラーレンとの交渉を進めていたが、ルノー移籍に近づいたことでいったん鎮静化。しかし、ダニエル・リカルドのルノーへの電撃移籍によってその可能性が消滅したことで、メルセデスはマクラーレンにエステバン・オコンを乗せるために交渉を再開した。だが、マクラーレンは、メルセデスによるエステバン・オコンの長期的なコントロールは望ましくないと感じ、自身で育ててきたジュニアドライバーのランド・ノリスにシートを与えることに決定した。「我々はエステバンのことを高く評価している。長期的なものを目指すものだが、ドライバーが他のメーカーと結びついているときは、それは間違ったチェックボックスにチェックすることになると思う」とザク・ブラウンはコメント。「エステバンがシートを獲得する、もしくは今の場所に留れることを願っている。彼がF1に相応しいドライバーであることは確かだからね」「だが、特定のメーカーではない場合、そのようなドライバーを自動車メーカーが保有していることはマイナスだ。ドライバーを保有できるかどうかについて5~10年の見通しを持ちたいと思うものだ」ローレンス・ストロールがフォースインディアを買収したことで、ランス・ストロールのフォースインディア加入は既定路線だと考えられており、チームメイトとしてはセルジオ・ペレスが残留することになるとみられている。現在、競争力のあるシートはほぼ埋まっており、エステバン・オコンの最善の望みはハースだと考えられている。それが叶わなかった場合、ウィリアムズ、トロロッソ・ホンダといった現状よりも競争力の劣るチームへの移籍しか可能性はなくなる。
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