マクラーレンのCEOを務めるザク・ブラウンは、カルロス・サインツがフリーエージェントになるのであれば、2019年のドライバー候補としてリストの高い位置にいることになるだろうと認める。マクラーレンは、2019年のドライバーラインナップを発表していない。残留のオプションのあるフェルナンド・アロンソは、まだ2019年の去就をまだ明らかにしておらず、ストフェル・バンドーンは今シーズンの成績からシート喪失の危機が囁かれている。
カルロス・サインツは、レッドブルの姉妹チームでもう1シーズン過ごすことを望まず、レッドブルから1年間の期限付きでルノーにローン移籍していたが、ダニエル・リカルドがルノーへ移籍することを発表。ルノーは2019年もニコ・ヒュルケンベルグが残留することを合わせて発表しており、ルノーにカルロス・サインツの居場所はなくなった。レッドブルは、9月末まで有効なオプション契約を有しているが、そこまでにカルロス・サインツとの契約を更新できなかった場合にはサインツがドライバー市場に出てくる可能性がある。レッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーは、カルロス・サインツとの契約を維持したままルノーにローン移籍させたのは、ダニエル・リカルドがチームを離脱した場合の“セーフティネット”だと説明していた。しかし、ダニエル・リカルドの離脱が決定した際、「我々は今後、2019年シーズンにマックス・フェルスタッペンのパートナーを務めるドライバーを決定する前に様々な利用可能なオプションを評価していく」と述べており、必ずしもカルロス・サインツがレッドブル・レーシングのシートに収まることが確実ではないことを示唆している。カルロス・サインツは、少し前からマクラーレン移籍の噂が浮上しており、ザク・ブラウンもサインツが魅力的なオプションであることを認めている。「カルロスは優れたレースカードライバーだと思う」とザク・ブラウンはコメント。「もちろん、カルロスは市場に出てくる可能性があるが、我々はルノーとレッドブルの正確な状況はわからない。だが、彼がレースカーに乗せたいと考えているドライバーのリストに入っているのは確かだ」「もし彼がフリーで、我々にシートがあるのであれば、彼が検討リストの上位にいるのは確かだ」フェルナンド・アロンソがマクラーレンへの残留を決断し、マクラーレンがカルロス・サインツを獲得することができなかった場合、もうひとつのシートにはストフェル・バンドーン、もしくはリザーブドライバーのランド・ノリスのどちらかが座ることになると考えられている。「我々はストフェルとフェルナンドと長期契約を結んでいる。だが、みなさんも想像できると思うが、それらの契約には様々な要素が絡んでいる」とザク・ブラウンはコメント。「準備が整い次第、我々は最終的にドライバーを決定するだろう。夏休み後のどこかになると予想している」「我々はまだ検討中だ。最終気にマクラーレンが前進するためにはどれが最良の組み合わせかを分析している」「ストフェルはその検討セットの非常に大きな部分を占めている」だが、マクラーレンはランド・ノリスについて“起用するか、もしくは失うか”という二者択一の状況にあると報じられている。すなわち、2019年にランド・ノリスのシートを見つけられなかった場合、ノリスを失う可能性がある。だが、ランド・ノリス自身は、2019年にマクラーレンのレースシートを獲得できなかったとしても、他チームでF1デビューする代わりに、1年間レースに参加できなくても2020年のF1デビューにむけてマクラーレンとともにフリー走行などで経験を積んでいくことの方がベストな選択であるかもしれないと示唆している。ザク・ブラウンは、ランド・ノリルがマクラーレンの計画の重要な部分のままであると認めるが、同じ育成ドライバーのニック・デ・フリースに関してはレースシート候補として“重視”してはいないと認めている。「我々はランドが明らかに未来のスタートだと思っている」とザク・ブラウンはコメント。「我々はドライバーのシナリオ全体を詳しく調べていくつもりだ。ランドのような才能を抱えているときは、ファミリーに彼らをキープすることを望むものだ」「報じられていることと比較して、それが白か黒かを言うつもりはない」