マクラーレンは、フェルナンド・アロンソが2018年もチームとの契約を延長した場合は、ル・マン24時間レースへの参戦を容認する構えだ。フェルナンド・アロンソが、世界3大レース(F1モナコGP、インディ500、ル・マン24時間レース)で“3冠”達成を希望しているのは秘密ではない。すでにフ2006年と2007年にF1モナコGPを制しているフェルナンド・アロンソは、今年のモナコを欠場してインディ500に参戦。結果はエンジン故障によってリアイアを強いられている。
フェルナンド・アロンソは、2018年のF1での目標はチャンピオンを獲得するためであり、日程が重なるインディ500に参戦することはないだろうと述べていたが、ル・マン24時間レースはグランプリを欠場することなく参戦することが可能だ。マクラーレンは、フェルナンド・アロンソと1年契約の締結に近づいているとされている。エグゼクティブディレクターを務めるザク・ブラウンは、フェルナンド・アロンソは他のチームでル・マン24時間レースに参戦することに反対することはないと明かした。「マクラーレンにとって2018年のル・マン参戦はあまりに早すぎる」とザク・ブラウンはコメント。「我々はF1チームを軌道に乗せることに全力を尽くしている」「だが、我々はル・マンについて話をしている。彼がそれをしたい場合、正しい環境であれば、我々はそれについてはオープンだ」マクラーレンの上層部は、シンガポールの金曜日の夜にフェルナンド・アロンソと夕食をとり、新契約の交渉を続けている。ザク・ブラウンは、フェルナンド・アロンソとの交渉は正しい方向に進んでいると楽観視している。「我々とフェルナンドの契約更新は極めて近い。彼は全体的にチームの方向にとても満足している」とザク・ブラウンはコメント。「彼はF1で最も多額の報酬を得ているドライバーであり、我々が彼との契約を継続することで引き続き最も高額報酬を得るF1ドライバーの1人であり続けるだろう」 マクラーレン・ホンダでは、現在フェルナンド・アロンソが受け取っている報酬4,000万ドル(約45億2,000万円)の半分はホンダが負担していると考えられているが、マクラーレン・ホンダとのパートナーシップは今シーズン限りで解消される。2018年に向けてフェルナンド・アロンソの報酬を減額する可能性について質問されたザク・ブラウンは「必ずしも必要ではない。ビッグネームには大金がつきものだ」とコメント。「我々にはレースに勝つことを望んでくれる非常に献身的な株主がいる。レースに勝つためにやるべきことをやる。それが彼らから与えられた委任と付託だ。財政面の対処については協力して取り組んでいる」 また、ザク・ブラウンはフェルナンド・アロンソの高額報酬によってチームが妥協を強いられることはないとも強調した。 「最終的には必要な分だけ財政支援を手配することになるだろうし、それによって我々が妥協を強いられることはない。エリック(ブーリエ)は豊富な予算を与えられており、さらに多くの設備投資を進めつつ、エリックに求められれば相応の金額を支払い続けていくだろう。我々はレースに必要なものに関して妥協するつもりはない」