マクラーレンは、ルノーとF1パワーユニット供給契約を結んだことを正式発表。2018年に『マクラーレン・ルノー』が誕生することになった。マクラーレンは、2015年からF1に復帰したホンダとワークスパートナーシップを締結してF1パワーユニット供給を受けてきたが、ホンダのF1パワーユニットの信頼性とパフォーマンス不足に悩まされ、これまで表彰台にも到達しない不遇のシーズンを送ってきた。
今年に入ってマクラーレンはホンダとの契約解消を検討。メルセデスとフェラーリに供給を打診したが拒否され、残るはルノーのみとなっていた。ルノーはすでに3チームにF1パワーユニットを供給していたが、トロ・ロッソがホンダに切り替えることを決断。マクラーレンへの供給が可能となった。マクラーレンとルノーの契約は3年。ちょうど現在のエンジンフォーミュラが終了する2020年までとなる。ザク・ブラウン (McLarenテクノロジーグループ Executive Director)「今日の発表は、我々が躊躇なく2018年のシャシーと技術プログラムを進める上で必要な安定性を提供する。組織としてマクラーレンは常に技術サプライヤーとの永続的なパートナーシップを形成することに非常に懸命に取り組んできた。ルノー・スポール・レーシングは、現行パワーユニットを定期的なレースウィナーに発展させるための本物の価値をもたらしてくれると確信している」シェイク・モハメド・ビン・イーサ・アール・ハリーファ (McLarenグループ Executive Chairman兼執行委員会代表 )「マクラーレンと同じく、ルノーもそのDNAにおいてF1が深く根づいている企業だ。1977年に彼らは近代F1に初めてターボチャージ・コンセプトを持ち込み、ターボ時代やそれ以外の時代も含めてグランプリで勝利してきた。F1における彼らは先駆者であり、常に新たなテクノロジーを進化させてきた。ルノーエンジンを搭載したマクラーレンはF1におけるフレッシュかつエキサイティングなコンセプトでだが、最も重要なのはこのパートナーシップが他のルノーエンジン搭載チームと競争する平等な機会を与えてくれるという点だ。2018年に向けて、マクラーレンには競争力の高い勢力となるためのモチベーションと熱意、リソースが揃っている。そして、ルノーエンジンは我々に飛躍的なグリッドを上げる能力を与えてくれるだろう。本日の発表は、マクラーレンにおける新しい章の始まりだ。一緒に仕事を始めるのが待ち切れない」ジェローム・ストール (ルノー・スポール・レーシング代表)「これはルノー・スポール・レーシングにとって戦略的な決定だ。ルノーがマクラーレンと仕事をするのは初めてであり、我々はF1で豊かな歴史を持つ組織と合意に至ったことを誇りに思う。このアライアンスは技術と競技面だけでなく、マーケティングと商業的にも利益をもたらす。マクラーレンがコース上で我々を大いに牽引し、この競争があらゆる利益をもたらすことはわかっている」シリル・アビテブール (ルノー・スポール・レーシング マネージングディレクター)「我々はルノー・スポール・レーシングとマクラーレン・レーシングの新たなパートナーシップを発表できたことを嬉しく思っており、F1で歴史のある2つのブランドが初めてこの新たな提携を開始することに興奮している。この合意は我々の中期戦略、チームとして2020年に勝てるポジションにいるという目標に完全に合致する。来年のマクラーレンにルノーのブランドが掲載され、コース上で我々の新たなパートナーとレースをするのを楽しみにしている。マクラーレンは2人の優秀なドライバーを抱えるインスピレーションを与えるチームであり、我々のエンジン開発をサポートするだけでなく、我々のシャシーオペレーションの進行中の構造において参考と実例としても機能する。栄光に戻るためにハングリーなチャンピオンシップ獲得チームとの刺激的な新しいスタートだ」関連:マクラーレンとホンダ、契約解消を正式発表