ロン・デニスは、マクラーレンに売却した保有していた株式の支払いが行われなかった場合、マクラーレンの最も価値あるヒストリックF1カーを手に入れる可能性があるという。公式文書によると、ロン・デニスは6月7日に残りの株主と合意した3750万ポンド(約54億1500万円)の支払いの担保として、マクラーレンの13台の歴史的なF1マシンが指定されている。
マクラーレンのエグゼクティブディレクターを務めるザク・ブラウンは、F1イギリスGPの週末、ロン・デニスの株式を買収するために必要な資金を調達したことを明らかにしており、支払が期日通りに行われない可能性は低い。しかし、担保としてリストアップされている13台のマクラーレンのF1マシンは貴重なものばかりであり、それらのF1マシンがチョイスする交渉が行われたという事実は非常に興味深いリストに載っているマシンのなかで最古のものは、ロン・デニスのプロジェクト4がマクラーレンと合併した後、1981年シーズンにむけて製造された最初のカーボンファイバー製マシンであるMP4-1。また、実際に“ワールドチャンピオンを獲得したマシン”との注釈つきで、MP4/2(ニキ・ラウダ:1984年)、MP4/5(アラン・プロスト:1989年)、MP4/5B(アイルトン・セナ:1990)、MP4/6(アイルトン・セナ:1991年)、MP4/13(ミカ・ハッキネン:1998)、MP4/14(ミカ・ハッキネン:1999年)、MP4/23(ルイス・ハミルトン:2008年)といったマシンもリストに含まれている。さらに“チャンピオンシップイヤーにレースで勝った”マシンとしてMP4/2B(1985年)、MP4/2C(1986年)、MP4/4(1988年)もリストアップ。また、1993年オーストラリアGPでアイルトン・セナが最後にレースに勝ったMP4/8、また、実戦投入はされなかったが、ランドルギーニ製エンジンを搭載してアイルトン・セナが走らせたテストカーのMP4/8もリストに含まれている。大半のマシンは、マクラーレン・テクノロジー・センターに保管されているが、MP4/8とMP4/14はイタリアの会社の博物館に貸し出されており、11月に英国に戻ってくる予定となっている。
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