マクラーレン・ホンダが、テストが残り2日となった段階で深刻な状況に陥っている。第1回バルセロナテストからホンダのパワーユニットにトラブルが多発しているマクラーレン・ホンダ。第2回バルセロナテストでもその状況に大きな変化はなく、これまで新スペックのパワーユニットを含めて、わかっているだけですでに7基を投入している。
信頼性に問題があるのは明らかだが、気がかりなのはパフォーマンスだ。マクラーレン・ホンダを除くすべてのチームはこれまでのテストで1度は1分21秒台のタイムをマークしており、1分22秒の壁を1度も破れていないのはマクラーレン・ホンダだけ。「タイムは重要ではない」というのがテストの決まりの文句だが、いくらチェック走行のショートランを繰り返している状態とは言え、F1ドライバーであれば飽きるほど走り込んで熟知しているはずのサーキットで、フェルナンド・アロンソほどのドライバーがその壁を破れない状況となっている。チェックの意味合いの強い第1回のテストでも大部分のチームが出しているにも関わらずだ。フェルナンド・アロンソは2日目のテストを終えた段階で「ストレートで30km/h遅い」と訴えており、「まだレースディスタンスを走り切る準備は万全でない」と述べている。すでに他チームはベースを築き、パフォーマンスを引き出す方向にプログラムを移行している。現在のマクラーレン・ホンダのベストタイムは、第2回テスト初日に80周を走行したストフェル・バンドーンが記録した1分22秒537。テストの最速タイムであるメルセデスとの差は3秒以上。現状では表彰台を目指すどころか最下位チームだ。マクラーレン・ホンダも空タンで走れば(すでに走っているかも)、もう少しタイムを縮められるかもしれないが、そのメルセデスも空タンで走ってのタイムかは定かではない。フェルナンド・アロンソとマクラーレン側は、シャシーは優れており、クルマが遅いのはホンダのエンジンのせいだと明言するようになった。残りのテストは2日。そこではパフォーマンスを追求していくとしている。「タイムは重要ではない」と言えるポジションにさえいないマクラーレン・ホンダだが、見せかけだけでもポテンシャルを感じさせてもらいたいものだ。フェルナンド・アロンソ、ホンダにブチ切れ 「パワーも信頼性もない!」