2017年シーズンの幕開けとなる公式テストが、スペイン・バルセロナのカタルニア・サーキットで始まった。今回のテストは4日間行われ、初日のドライバーはフェルナンド・アロンソが務めた。チームは、セッション開始となった午前9時になると、すぐにインスタレーションラップを開始したが、パワーユニットのオイル系統に問題を検知。解決するには詳細な確認が必要だったため、パワーユニットの交換を行った。
そのため、午前中は交換に費やし、交換が完了した午後4時ごろにアロンソはコースへ復帰。本日はトータル29周の走行で、主にデータの整合性確認とシステムチェックを行って終了となった。フェルナンド・アロンソ「完ぺきなウインターテストのスタートにならなかったのは少し残念です。貴重な走行時間を大幅に失ってしまいましたが、起こってしまったことは仕方ありません。大切なのはここから学んで同じことを繰り返さないようにすることと、残りのテストを有意義なものにすることです。初日は慣熟やシステムチェックが必要ですし、今日の29周ではマシンの感触はまだ分かりません。走り込めるのを楽しみにしていますし、そこでいい手ごたえを得られればうれしいです。新レギュレーションでのマシンパフォーマンスを評価するには時期尚早ですが、少なくともマシンの見た目はF1らしい美しさが増したと思います。どんなパフォーマンスになるか楽しみですし、この新しいチャレンジへの準備はしっかりとできています」エリック・ブーリエ (マクラーレン・ホンダ レーシングディレクター)「走行開始後すぐに問題が起きてしまったのは残念ですが、新車には起こりうることです。開幕戦のオーストラリアで問題が出るよりもよかったと思います。ホンダは問題を精査して解決策を見つけてくれるはずです。昨日のフィルミングデイ(撮影用走行日)では順調だったので、今日はやや後退してしまったことになりますが、チームはパワーユニットを交換して少しでも早くコースへマシンを送り出すためにハードワークをこなしました。午後にはプログラムを再開でき、何周かはプッシュすることもできました。これが、最も重要なことです。まだ初日ですから、これからどうなるか見てみましょう。過去2シーズン、我々は確かな進歩を示してきましたし、今年もさらなる進歩を見せられればと思います」長谷川祐介 (ホンダ F1プロジェクト総責任者)「午前のセッションでは、フェルナンドのインスタレーションラップの際にオイルタンクの問題を発見しました。オイルタンクの交換に要する時間を考慮すると、パワーユニット全体の交換が最も効率的だと判断したため、実施しました。現時点の分析では新たにデザインしたオイルタンクの形状に問題があると考えていますが、原因特定のため、さらに分析を進めます。午後のセッションでは、テストプログラムを再開することができました。状況の改善のため、夜を徹して作業を行い、2日目のセッションにつなげたいと思います」