マクラーレン・グループのCEOを務めるロン・デニスは、現在のF1エンジンレギュレーションではカスタマーチームがタイトルを獲得するのは不可能だとし、そのためにはホンダとのワークス関係が必要だったと述べた。マクラーレンは、長年メルセデスとワークス関係を築いてエンジンを使用してきたが、2015年はホンダに切り替えることが決まっている。
メルセデスは、2010年からワークスチームとしてF1に参戦。今年、念願のコンストラクターズタイトルを獲得し、ドライバー選手権でもルイス・ハミルトンとニコ・ロズベルグのどちらかがタイトルを獲得することが濃厚となっている。一方、メルセデスのカスタマーチームとなったマクラーレンは、昨年はランキング5位、今年も現時点で5位と低迷している。ロン・デニスは、以前から2014年に導入されたパワーユニットシステムはワークスチームに大きなアドバンテージがあると主張していた。「今年の予選を見れば、メルセデス・ベンツのワークスチームと他チームとのタイム差が目につく」とロン・デニスはコメント。「全体的にに見て、常に1秒以上の差がついている。私を含め、我々チームの大部分の意見では、エンジンメーカーがどこであれ、そこが作るベストなエンジンを使えない限りは世界タイトルを獲得できるチャンスはない」「現在のグランプリエンジンは純粋にパワーが優れていればいいというわけではない。エネルギーをいかに採取して貯蔵するかが重要だ」「実際、そのプロセスをコントロールできなければ、つまりソースコードにアクセスできなければ、例えばコーナーの入り口でマシンを安定させることができず、ラップタイムを大きく失う」「同じブランドのエンジンを使用していても、エンジンを最適化する能力は同じではないということだ」ロン・デニスは、ホンダに切り替える理由は、ワークスエンジンが必須だと確信したからだと述べ、今後、ホンダが他チームにエンジンを供給することになったとしても、マクラーレンが最優先されることを示唆した。「まず何より、契約しているエンジンマニュメーカーが造る最も優れたエンジンを使える環境でなければならない」「今後、数年にもわたってそうなる状況を整えた。数カ月ではなくてね」「メルセデスとは素晴らしいパートナー関係にあったが、我々は新たにホンダと組んで活動していく。それが最初のステップだ」
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