マクラーレンは、F1ブラジルGPで、ルイス・ハミルトンが5位、ヘイキ・コバライネンが7位完走だった。ルイス・ハミルトンが2年目にしてF1ワールドチャンピオンを獲得した。23歳10ヶ月25日でのワールドチャンピオン獲得はF1史上最年少となる。2008年のタイトル争いは、F1の歴史に残るであろうドラマチックな戦いとなった。5位以上でタイトルを獲得できるハミルトンだったが、終盤に降り出した雨の中、セバスチャン・ベッテルに抜かれ、ファイナルラップでは6位だった。しかし、ラスト数コーナーでティモ・グロックが失速。ぎりぎりのとこ...
ハミルトンは合計で98ポイントを獲得し、2位のフェリペ・マッサにわずか1ポイント差でのタイトル獲得となった。ルイス・ハミルトン (5位)「僕のキャリアの中でももっともドラマチックなレースだった。今の気持ちはなかなか言葉にならない。ここまで本当に長い旅だったが、自分にはいつも家族やチーム、パートナー、そしてファンのサポートがあった。僕たちは自分の仕事をやり抜いた。そのために誰もが犠牲を払ったが、ようやく報いることができたと思う」 「雨が降る前は楽な気持ちでレースをしていた。とくかくクリーンに走り抜くことだけを考えていた。その後、小雨が落ちてきた時は、『リスクだけは冒したくない』と思った。セバスチャン(ベッテル)にオーバーテイクされた後、もう一度彼の前に出なくてはタイトルはない、と無線が入った。自分では何が何だか分からなかった。ファイナルラップの最終コーナーでティモ(グロック)をオーバーテイクすることができた。キャリアの中でももっともタフなレースのひとつだ。『獲ったの? 僕が獲ったの?』と何度も無線で叫んでしまった。チェッカーを受けてクールダウンラップに入って初めて、チームの無線が聞こえた。自分がワールドチャンピオンだと分かった瞬間は、天にも昇るような気持ちになった」 ヘイキ・コバライネン(7位)「今日の最大のニュースは、ルイスがタイトルを獲ったこと。彼はタイトル確定に必要なことをやり遂げたんだ。スタッフの仕事ぶりもチャンピオンの称号にふさわしい。悪夢のブラジルから1年間、スタッフは気持ちを集中させて頑張り抜いた。みんなに『おめでとう』と言いたい。僕は冬の間にもう一度鍛え直して、来年の今頃はガレージの逆側にタイトルを持ってきたいね」 ロン・デニス「本当にタフなレースだった。我々はタイトル獲得のためだけに冷静にレースを運んでいた。だが、終盤の降雨で一気に緊張が高まった。セバスチャンにパスされた時も、誰ひとり諦めてはいなかった。ルイスも諦めていなかった。ティモがドライのままだったので、絶対にチャンスはあると信じていたのだ。実際、ルイスがティモをオーバーテイクしてチェッカーを迎えた瞬間は、F1史に残るスリリングなフィニッシュになった。ルイスがチームにいることに誇りを覚える。また、このチームにも誇りを感じている。チームのひとりひとりが、誰もが素晴らしい仕事をしてくれた。メルセデスベンツをはじめとするパートナーにも感謝の意を表したい。コンストラクターズチャンピオンシップを獲得したフェラーリには、祝辞を贈りたい」 ノルベルト・ハウグ 「本当に、本当に嬉しい。スタッフ全員が1年間、素晴らしい仕事をやり抜いた。本当にありがとう! ルイスは去年、1ポイント差に泣いたが、今年は1ポイント差でフェリペ・マッサを下してタイトルに輝いた。おめでとう! 今日のルイスは大人だった。勝ち気を抑えて、必要なポイントを正確に獲得してくれたが、アグレッシブなタイプの彼が気持ちを抑えるのは容易ではなかったと思う。コンストラクターズタイトルを獲得したフェラーリにも、祝福の言葉を贈りたい。F1は今年も、素晴らしい感動とドラマを提供してくれた」