マクラーレンは、F1カナダGP決勝で、ヘイキ・コバライネンが9位、ルイス・ハミルトンはリタイアし、ノーポイントで終わった。ポールポジションからスタートしたルイス・ハミルトンは、快調にレースをリードしていたが、セーフティカー・ピリオド開けの20周目、ピットストップ後にピットレーン出口でキミ・ライコネン(フェラーリ)に接触し、レースを終えることになった。7番手からスタートしたコバライネンは、2ストップ戦略が機能せず、9位完走でノーポイントに終わった。
ハミルトンは今回ノーポイントに終わったことにより、ドライバーポイントの首位をロバート・クビサに明け渡すこととなった。また、ピットレーン事故がレース後に審議された結果、ハミルトンは次戦フランスGPで10グリッド降格のペナルティが決定した。ヘイキ・コバライネン (9位)「どう考えても、素晴らしい日とは言えない。スタート時には、かなりいい結果が出せると感じていたが、いざレースが始まると、1セット目のタイヤはグレーニングが激しかった。タイヤを交換した後も症状が好転せず、最後までプッシュすることができなかった。ノーポイントで完走してもいい気分にはなれないが、少なくとも優勝を狙えるパッケージであることは確認できた。マニクールでも優勝を目指してプッシュする」ルイス・ハミルトン (リタイア)「あのピットインまでは、すべてが完璧だった。ハイペースで快調に飛ばしていた。だが、ピットストップがいけなかった。ギアをローに入れた瞬間、2台のマシンがピットレーンでバトルをしているのが目に入った。『バトルに巻き込まれるのはイヤだな』と思っていたら、突然2台が停止した。あまりに唐突だったので、追突を避けられなかった。不幸な出来事としか言いようがない。スチュワートに事情聴取された時は、何も言い返さなかった。ただし、週末中素晴らしいペースで走行できたので、今後もワールドチャンピオンシップ目指して戦えるパッケージを手にしているという自信を深めることはできた」ロン・デニス「勝利を目指して戦う、それが我々の存在理由だ。従って、今日は大きな失望を感じている。だが、優勝が狙えるペースであることが確認できたので、弾みにはなった。ルイスをリタイアに追い込んだアクシデントは、レース中に起こり得る類のもの、と言えるだろう。故意にレースから去ろうとするドライバーはいない。ルイスは、前の2台の停止を認識するタイミングが遅すぎた。あのような状況は、ライトに注意を向けるべきか、それとも前走車を注意すべきか判断するのは容易ではない。とはいえ、我々はスチュワートの裁定を受け入れる。ヘイキにとっても楽な週末ではなかった。今回の失望感を糧として、今後の挽回を図りたい」ノルベルト・ハウグ「すぐに忘れたいレース、とはこのことだ。ルイスは、20周目までに大量リードを稼ぎ出し、レースを完全にコントロールしていた。優勝のチャンスは非常に大きかった。だが、ピットレーン出口でアクシデントを起こし、そのチャンスが潰えてしまった。だが、ルイスとランキング首位のドライバーとの間には4ポイントの差しかない。今日は1-2フィニッシュを達成したBMWに祝福の意を表したい」
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