マクラーレン・オートモーティブは、コンバーチブルのスーパーカー「720S スパイダー」を発表。2019年3月より納車が開始され、日本市場における希望小売価格は37,888,000円からとなる。2018年12月8日にオンラインで公開後、直ちに注文受付が開始された720S スパイダーは、従来のコンバーチブルタイプのスーパーカーにはないオープンエア・ドライビングの爽快感と日常での使いやすさが融合されている。
マクラーレン・オートモーティブ 最高経営責任者のマイク・フルーウィットは「新型McLaren 720S スパイダーは、圧倒的な性能、クラフトマンシップが生み出す豪華さ、ドライバーとマシンとの一体感や日常での使いやすさが、比類なきかたちで融合しており、さらに必要な際はいつでもオープンエア・ドライビングの爽快感をもたらします。史上最も完成度の高いコンバーチブルである新型スパイダーは多彩な能力を備えていますが、そのどれもがハイレベルであるだけでなく、車両重量は720S クーペよりわずか49kg重いだけのクラス最軽量となっており、軽量化の競争において当社のリードは更に広がっています」と語る。新たなマクラーレン 720S スパイダーの基本デザインは、2017年に720S クーペで導入された、シームレスでオーガニックなデザイン。ダウンフォースの最大化、ドラッグの最小化、パワートレインの冷却性の向上、さらにはエアロダイナミクス性能の最適化のために、全体的なエクステリアは、車体の上下左右、そして中を通る空気の流れによって、未来的な彫刻のようなスタイリングとなっている。電動式の新たなリトラクタブル・ハード・トップ(RHT)は、新形状のバットレスと同様に、エクステリアデザインにシームレスに一体化している。カーボン・ファイバーの骨格がもたらす強度と軽量性全てのマクラーレンのマシンと同じように、新たな720S スパイダーの骨格はカーボン・ファイバー構造となっており、今回採用された構造はモノケージII-Sと名付けられている。マクラーレン・モノケージの強度と剛性、軽量性は、マクラーレンの特徴として知られている優れたダイナミック性能の基礎となっている。モノケージII-Sは、720S クーペのモノゲージIIを発展させたものでありながら、キャビンの上部をフロントからリアに伸びる、中央の「スパイン(脊椎)」は取り除かれている。上部構造の最後部は、リトラクタブル・ハード・トップを収納するスパイダーならではの形状であり、ウィンドウスクリーンの上部を通るヘッダー・レールも、中央のラッチ機構と一体化するように変更されている。カーボン・ファイバー固有の強度と剛性によって実証された、マクラーレンのエンジニアリング上の独創性は、固定式のルーフがないスパイダーであっても、追加補強により強度を高める必要がなかったという事実にも現れている。実際720S スパイダーにおいても、720S クーペで初採用された、極めてスリムでありながらも圧倒的な強度を持つウィンドウスクリーンのAピラーがそのまま採用されている。横転の際にドライバーの保護性能をさらに強化するために、固定式のカーボン・ファイバー製構造用支持材がモノケージII-Sのリア部分に組み込まれており、ルーフ・システムとシートベルトのアンカー・ポイントの役割を果たしている。第1世代のスーパーシリーズでは、スチール製の支持材が採用されていたが、カーボン・ファイバーへ切り替えられた、720S スパイダーでは、ロールオーバー・プロテクション構造(ROPS)が650Sに比べて6.8kg軽量化されている。全体的には、新型720S スパイダーは、720S クーペに比べて、重量増をわずか49kg(=従来比で約4%弱)以内に抑えています。この重量増は、主にRHTとトノー・システムに起因する。最も軽い乾燥重量が1,332kgである720S スパイダーは、クラス最軽量であり、最も近い競合モデルの乾燥重量1,420kgより88kg軽くなっている。特徴的なガラス張りのフライング・バットレスが、後方の視界を広げ優れた視覚的ドラマを演出キャノピーのような720S クーペのデザインは、360度の視界を得られることが特徴。キャビンには光が溢れ、見通しのよさにおける新しい基準となる。これまでにない広い視界を確保するというこの思想は第2世代スーパーシリーズの核となるもので、ドライバーの視界を更に広げると共にクルマに視覚的なドラマをもたらすユニークなガラス張りのフライング・バットレスによって新型720S スパイダーにおいてもこの点が継承されている。バットレスの先端には、エアフローを導くエアロダイナミック・キャリアが取り付けられている。これにより気流が弱められるため、半透明のガラスを露出させる設計が可能となった。ガラスの採用とそのデザインにより、これまでのマクラーレン・スーパーシリーズのスパイダーに比べ、肩越しの視界が12%向上している。リトラクタブル・ハード・トップを収納するために、カーボン・ファイバー製モノケージII-Sの新たな上部構造は、エアチャージ・クーラー及びインテーク・プレナムから可能な限り近くに位置するように設計されている。これによって、ラゲッジ・スペースが最大化された。ルーフを上げた状態では、トノー・カバーの下に58リットルの容量が確保される。トノー・カバーも650S スパイダーより25mm低い位置にあり、視界が距離にして7.5m伸びている。720S クーペと同等の凄まじい加速力、ルーフを下ろした状態での最高速度は325km/h720S スパイダーに搭載されている4.0リッター・ツインターボのマクラーレンV8エンジンは720S クーペと同じもの。ミッドマウントにより比類なきハンドリングとレスポンスの鋭さを生み出すこのエンジンは、720PSの最高出力、770Nmの最大トルクを発生させる。720S スパイダーはクラス最軽量で、乾燥重量(最軽量時)のパワー・ウェイト・レシオは1.85Kg/PSと、その性能が圧倒的なものである事に驚きはない。加速力も驚異的であり、0-100km/h加速は2.9秒、0-200km/h加速はわずか7.9秒で、720S クーペとの差はわずか+0.1秒のみ。スタンディング・スタートから4分の1マイルに到達する時間は10.4秒、これも720S クーペに対しわずか0.1秒の差でしかない。コンディションが整えば、720S スパイダーはルーフを上げた状態で720S クーペに匹敵する最高速度341km/hまで加速を続けられる。ルーフを下げた状態でも、最高速度は325km/hという並外れた数字となっている。720S クーペとの性能の微妙な差は、異なるエアロダイナミクスと、スパイダーであるゆえの49kgの重量増が起因している。ロ...