ロータスF1チームの現在の在籍危機は、ルノーと買収交渉をしていることによって、重要なスポンサーであるPDVSAに請求書を送ることができないことによるものだと AUTOSPORT が報じた。ロータスの取締役は、ルノーがチーム株式の65%を6500万ポンド(約119億7491万円)で取得するというオファーを受け入れるとされている。
ルノーによる買収は、ロータスの不確実性を終わらせ、エンストンで働く400名のスタッフの将来を保証することになる。ここ数ヶ月間、ロータスが契約の適正評価手続中のため、実質的に財政面でロックされている状態にあることが懸念されていた。ロータスのトラックサイド運営ディレクターを務めるアラン・パーメインは「財政的に最悪のシーズンであることを間違いない」とコメント。「我々はパーツのために、切り詰め、そぎ落とさなければならなかった。毎週、トラックにパーツを届けるのは大きな努力だ」F1ベルギーGPでは、シャルル・ピックとの論争によって、裁判所の執行官によってF1マシンを含めた器材をスパ・フランコルシャンからの持ち出すことを妨害されていた。また、トヨタやBELLといったシャルル・ピック以外の債権者からの支払い要求にも直面している。現在、ロータスは、パストール・マルドナドのシートのためにベネズエラの国営石油企業PDVSAから5000万ドル(約60億円)を受け取ることになっており、PDVSAは、7月下旬/8月上旬に支払いを行っている。パストール・マルドナドは、2016年もロータスと契約を結んでいるが、ルノーがチームを買収することになれば、マルドナドの将来は不透明となってくる。そのため、請求書は保留の状態になっているという。PDVSAからの資金がないことで、ロータスはマシン開発のための支払いや投資ができなくなっている。ルノーは、ドライバーの選択肢を評価しており、まずはパストール・マルドナドのスポンサーであるPDVSA、そして、ロマン・グロージャンのスポンサーであるTOTALと話し合いをもつとされている。ロマン・グロージャンは最終的に残留することになると考えられているが、ルノーが2017年のオプションを含めた2016年のパストール・マルドナドの契約を守る可能性も高いされている。ルノーは、昨年終了したエンジン供給契約の後、ロータスから代金をとらないことによってチームを助けたが、罰則条項に従い、ロータスは毎月ルノーに金額を払っており、そのお金は前年のチャンピオンシップ順位にも基づくFOMの賞金から毎月差し引かれている。だが、ルノーの買収が完了するまで、ロータスの財政状況におけるパストール・マルドナドのスタンスを評価していることで、その支払いは延期されているとう。ロータスは、今週末のF1イタリアGPに向けて予定通りに出発したことも確認されている。
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