F1の最高経営責任者に就任したステファノ・ドメニカルは、グランプリレーシングのプラットフォームの利点を“理解することの乗り気”な新しい自動車メーカーと話し合っていると語った。F1に参入した最高の自動車メーカーは、2015年にF1に復帰したホンダだった。また、ルノーは2016年にロータスを買収してワークスチームとして復帰し、エンジンサプライヤーとしても存在感を高めてきた。F1チームとしては、2016年にグリッドに加わったハースが最新のチームとなっている。
また、今年は新たな名前としてアストンマーティンがF1に加わるが、エグゼクティブチェアマンであるローレンス・ストロールが所有するレーシング・ポイントF1にブランド名を付け直すかたちでの参戦となる。自動車業界の電化へのパラダイムシフトは、おそらく新たな自動車メーカーがF1に参入することへの抑止力としてなっている。しかし、ステファノ・ドメニカリは、F1の固有の露出度の高さとグローバルプラットフォーム、そして、2022年に導入される新時代の約束は、外部メーカーの関心を集め続けてると語る。「自動車メーカーが今日抱えている最大の課題の1つは、より若く感じることだと思う」とステファノ・ドメニカリは Sky Sports に語った。「伝統的スタイルのOEM(自動車製造者)とモビリティ側にやってくる新しいOEMの間にはこの種の戦いがある」「しかし、OEMはこのプラットフォームを使用して、将来必要になる可能性のある新鮮なイメージも取得できると思う」「私が言えることは、我々は他のメーカーと話し合っているということだ」と元ランボルギーニCEOは付け加えた。「今のところ、彼らは静かなままでいることを好んでいるが、良いニュースは、F1プラットフォームを使用して獲得することができる価値が何であるかを本当に理解することに乗り気な他の企業、非常に重要な企業があるということだ」「テクノロジーの観点からだけでなく、F1が自動車メーカーにもたらすことができる価値の観点からもね」2020年、F1は新しい技術規制の到来を告げることになるが、2025年または2026年に導入される予定のF1の将来のパワーユニットの定義、特にコストは、潜在的な自動車メーカーの関心に大きな影響を与える可能性がある。「F1のパワーユニットが今日と同じようなコストになる可能性はない」とステファノ・ドメニカリは主張する。「そこにはマージン、大きなマージンがあると思う。我々が抱えている課題の1つは、チームやOEMに、レギュレーションで予想されるよりも早くに新しいエンジンを試して評価してもらえるかだ。そのようなことが議題の一部になることは間違いない。我々はそれができると確信している」