F1は、レース週末のフォーマット変更を模索しており、2020年の数レースで予選レースを試験的に実施することを検討している。過去数回にわたってグランプリ週末の見直しは議題に挙がっている。現在は金曜日(モナコは木曜日)に2回のフリー走行、土曜日に1回のフリー走行と予選、日曜日に決勝というフォーマットでF1は運営されている。
しかし、このフォーマットは現代的ではなく、もう少し活性化させるべきだとの声も上がっている。他のレースカテゴリーでは、予選レースでのグリッド決定やリバースグリッドなどが採用されている。2021年にはF1レギュレーションの大幅な変更が予定されており、2020年はその過渡期となる。F1のスポーティングディレクターを務めるロス・ブラウンは、来年が実験的なフォーマットを試す機会だと考えている。「2020年はいくつかのものを試してみたい」とロス・ブラウンは Sky Sports にコメント。「2020年はマシンのプラットフォームが安定し、それほど大きな変化はない。そのため1~2戦を使っていくつかのバリエーションを試してみるいい機会なのではないだろうか」 「論理的にレースフォーマットを発展させられる方法は他には見当たらない。基本のレースフォーマットは悪くないと思うが、スプリントレースを実施してみるのはどうだろう。あるいは予選を少し変えたら面白いのではないだろうか」 「チームたちは土曜日にバリエーションを試すことに賛成なはずだ。そうすれば、もっと良いソリューションを引き出せるかどうかが分かるからね」 また、ロス・ブラウンは、現在のレース週末の長さについて真剣に検討することを求めており、金曜日の内容変更を考えていることを示唆した。 「金曜日にもマシンは走行してほしいが、チーム運営上の観点で見れば、週末を短縮する方法はある。彼らが準備のために現地入りするのは火曜日、場合によっては月曜日ということもある」とロス・ブラウンは付け加えた。 「木曜日の午後にサーキット入りしてみんなが集合し、マシンをガレージに入れてレースをした頃のことを覚えている。だが、今では全てを準備するために2~3日早く来るようになった」「金曜日はプロモーターにとって重要だと思う。そこから週末が始まるのだからね。しかし、例えば、金曜日の午後に2回のセッションをするのはどうだろう? おそらく少しだけ短いセッションになるが、そうすることでチームは金曜日の午前中に準備すればよくなる」 だが、2020年はF1史上最多となる22戦が開催される予定であり、小規模チームはコスト増を懸念している。ハースF1チームのギュンター・シュタイナーは、土与イブにレースが追加されることになれば、年間でチームはより多くのスペアパーツを用意しなければならなくなるだろうと指摘する。「週末にレースが2回あるととなれば、スペアパーツがもっと必要になり、お金がもっとかかる。壊れるかもしれないのでMGU-Kももっと必要になる。そのようなことを全て考慮する必要がある。考えるべきはそこだ」とギュンター・シュタイナーはコメント。「フォーマットを変えてもコストが上がらないようにしなければならない。フォーマットを変更して、やり方が何もかも変わり、コストが増加すれば、どこかの時点で持続可能でななくなってしまうだろう」
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