リアム・ローソン(レーシングブルズ)は、マイアミGPスプリントでフェルナンド・アロンソと接触しペナルティを受けた一件が、「F1のレースガイドラインを理解する上で大きな転機になった」と語った。マイアミのスプリント終盤、ローソンはアストンマーティンのアロンソを先頭とする集団の中で最終ポイントを争っていた。ターン11で外側に押し出される形となり、その後アロンソのマシンに接触。
アロンソはバリアにヒットしてリタイアとなり、ローソンはチェッカーを8番手で受けたものの、5秒加算ペナルティにより13位へ後退し、今季初ポイントを逃した。ドライバー間で議論が続く“レース/オーバーテイクガイドライン”について、FIAは直後に詳細文書を公開している。ローソンは、このアロンソとの接触をきっかけに「ルールの書かれ方を正しく理解できた」と述べる。アロンソとの接触が「ルール理解の扉を開いた」ローソンは当時の心境について、次のように振り返った。「シーズン序盤は何度かアクシデントがあって、ガイドラインがどうなっているのか自分でも不確かだったんだ」「特に強く記憶に残っているのは、マイアミでフェルナンドとあったときだ。僕は外側から仕掛けていて、スペースを与えられていないように感じていた」「そのときは“ペナルティは受けるべきじゃない”と思っていた。でも、ガイドラインを読み込んで理解すると、今年のルールではそう書かれている。そこを正しく理解する必要がある」ローソンは、文言を読み込み直したことで自分の判断基準が明確になったと語る。「そこから、僕は多くを学んだ。オーバーテイクするときは、どこまでアクスルを入れないといけないかを理解しないといけないし、逆に僕を誰かが抜こうとしているなら、ガイドライン上でスペースを与える義務がないなら、どうして相手にスペースをあげて抜かれないといけないんだ? それは理にかなわない」F1ガイドラインの“実戦的理解”が進んだローソンローソンが語るように、現在のF1では“アクスル位置”や“並走条件”が細かく規定されており、外側にいる側・内側にいる側の義務が明確に分かれている。この接触は、ローソンにとって単なるペナルティではなく、2025シーズンを戦う上での大きな学習機会になった。レーシングブルズのルーキーであるローソンは、すでに鋭いレースクラフトを武器に評価を高めているが、こうしたガイドライン理解の深化により、以降のレースでより計算された戦い方を見せている。
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