レッドブルF1の育成ドライバーであるリアム・ローソンが、もてぎで開催されたスーパーフォーミュラ第7戦の決勝でのクラッシュについて振り返った。オープニングラップでTEAM MUGENのチームメイトの野尻智紀とサイド・バイ・サイドになり、アウトサイドから抜きにかかったローソンは、2コーナーでアウト側の縁石の外側にあるグリーンゾーンまで出る形に。そこからコースに戻ろうとしたが、縁石でマシンが跳ねてイン巻きするスピン状態に入り、コースを横断するような形となった。
それを避け切れず、関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)、牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、松下信治(B-Max Racing Team)がクラッシュ。まず牧野が目の前で急減速した関口の左リヤに乗り上げてマシンが宙に浮き上がり、続いて関口もローソンに接触して宙を飛んだ。アクシデントを避けようとした松下もコースイン側のガードレールにクラッシュした後、地面に着地した牧野のマシンに接触。ローソンはマシンのリヤ部分に大きなダメージを負ったが、そのままコースに戻った。しかし、このアクシデントが発生するとレースは間もなく赤旗によって中断される。レース再開までの約30分以内に、15号車のクルーはマシンを修復し、ローソンがドライブスルーペナルティを科せられたものの、フィールド最後尾で復帰することができた。「チャンスを見つけて、それに挑戦した。クラッシュでみんなが無事でよかったし、車の修理に費やしたチームの仕事をとても誇りに思う」とリアム・ローソンはSNSに投稿した。最終的に13位でポイント圏外に終わったローソンは、レースに復帰させるためにメカニックが働いたスピードに驚かされたと語る。「あのようにクルマを直してくれたチームを誇りに思う」とローソンは語った。「正直言って、素晴らしかった。あんなに多くの人が一緒に作業しているのを見たのは初めてで、見ていて本当にクールだった」「大きなダメージがあり、サスペンションが壊れ、リアウイング全体がなくなり、リアクラッシュ構造が損傷した...グリーンフラッグの30秒前、おそらく20秒前にクルマを走らせることができた」「クルマは明らかに完璧ではなかったし、サスペンションはまだ少し曲がっていたけど、運転できるクルマを得られたというだけでも大きな成果だ」「セーフティカーが入っていれば、まだポイントを獲得できたかもしれないけど、そのようにはうまくいかなかった。 チームに埋め合わせをするために、どうしてもポイントを獲得したかったんだけどね」ローソンのチーフエンジニアである小池智彦は、スーパーフォーミュラのシャーシサプライヤー、ダラーラの日本正規輸入代理店であるチーム・ルマンから新しいリアウイングアセンブリを個人的に入手する必要があったことを明らかにした。また、ローソンのマシンが再始動に向けて完璧な状態ではなかったことを認めるが、必死の修理作業を監督してくれたチーフメカニックの八木下雄貴に敬意を表したいと述べた。「彼(八木下)は素晴らしい仕事をした」と小池智彦は語った。「リアウイングは完全になくなり、サスペンションも損傷していた」「サスペンションとリアウイングを交換する必要があったが、スペアのリアウイングアセンブリがなかったため、(パドックの反対側にある)チーム・ルマンのガレージに駆け寄り、自分で部品を購入しなければならなかった」「ペナルティを受けることは分かっていたが、雨が降ったりセーフティカーが登場する可能性もあったので、諦めたくなかった。リアムはマシンが完全に修正されていなかったため、リアの安定性を欠いていたが、ラップタイムは上向いていた。中古タイヤではとても良かった」もてぎの事故後、ローソンが鈴鹿でのダブルヘッダー最終戦に向けて新たなモノコックを与えられるかどうかはまだ分からない。レース週末自体に変更が行われない限り、ペナルティなしでルール上許容されている。
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