夜間の低温と低グリップ路面で知られるラスベガスGPに、今週末は雨の予報が重なる。F1はこれまでラスベガス・ストリップ・サーキットで一度も雨を経験していないが、直近の降水量は平年平均の3分の1を空港周辺だけで記録しており、木曜〜金曜にかけて再び降雨の可能性が高いとされている。こうした状況に対し、複数のF1ドライバーが「視界」「白線」「低温」「低グリップ」の4点を厳しく警告。土曜の決勝は概ねドライと予想されているが、木曜〜金曜には“極端に難しいコンディション”に直面する可能性が高い。
アロンソ「夜の雨は楽しくない。視界とグリップが厳しすぎる」フェルナンド・アロンソは、夜間の高速セクションでの雨は「まったく楽しくない」と断言した。「速いし、ライトの下では視界が厳しくなる。乾いていてもグリップはすごく低いのに、気温も低い。観ている側は面白いだろうけど、運転する側はそうじゃない」と語った。ノリス「ミスの余地がない。濡れたら“地獄級”の難しさ」ランダ・ノリスは週末ができるだけドライであることを願っている。「雨が降るのは木曜と、金曜のFP3あたりだけだと思う。予選と決勝は大丈夫そうだから、大きな影響は出ないはずだ」ただし雨の場合は一気に難易度が跳ね上がると強調した。「このサーキットは本当に難しい。ストリートで、白線やペイントが多い。雨が降ったら相当ひどい。気温が低いから乾くのも遅い。狂ったように難しくなるよ。もちろんどんな状況でも楽しみだけど、できればドライがいい」ラッセル「唯一勝てるかもしれないレース。雨は避けたい」昨年優勝のジョージ・ラッセルは、むしろ雨を歓迎しない立場だ。「雨はチャンスを生むけど、唯一“勝負になる”と思っているレースで雨は避けたい」さらに低温・白線・バンピーな路面の組み合わせがドライバーを襲うと説明した。「とにかく寒いし、タイヤを動かすのが難しい。ストリートで白線も多いし、一部はバンピー。誰かはやられるだろうけど、自分がそうならないようにしないといけない」フェルスタッペン「雨は好きじゃない。練習が減るなら悪くないけど…」マックス・フェルスタッペンは雨のラスベガスを歓迎していない。「乾いたレースがいい。ここではただでさえ“何かを理解する”のが難しい。シンプルな方がいいんだ」ただし視点を変えればメリットもあるという。「もしコースが冠水して、走れなくて、プラクティスが減るなら……それは悪くないかもね」