ランド・ノリス(マクラーレン)、フランコ・コラピント(アルピーヌ)、エステバン・オコン(ハース)がラスベガスGPの公式記者会見に出席した。ノリスはキャリア150戦到達とタイトル争いについて、コラピントは今季の苦戦と前戦ブラジルでの改善、オコンはアップグレード後のハースの好調について語った。
今季のF1は上位争いが混戦となっており、特にノリスは24ポイントのリードで残り3戦を迎える。路面温度が極端に低いラスベガスで、3名がどんな週末を過ごすのかが注目される。Q: 150戦到達です。7年間を振り返って、ハイライトとローポイントは?ランド・ノリス:クレイジーだと思う。大きな数字だし、DC(デイビッド・クルサード)が持っていたマクラーレンでの出走数にも並んだ。F1のレース数というだけじゃなくて、150戦すべてマクラーレンなんだ。だからカタールで151戦目になる。つまり僕が一番…どう言えばいいかな…“最もマクラーレンでレースしたドライバー”みたいなことになる。とにかく誇らしいし、大きな達成だ。150戦というのは、子どもの頃からの夢だったF1でこれだけ走れたということだから信じられない。まだ2019年のオーストラリアを覚えているし、グリッドに立ってライトが点灯していくシーンも覚えている。だからそこまで昔のこととは感じない。ローポイントを選ぶのは難しい。でも誰にでも厳しい瞬間はある。ここ数年の僕たちにとって難しい時間もあったし…。でもハイライトをひとつ選ぶなら、今年のシルバーストーンだ。ホームでの勝利は僕が一番欲しかったものだし、子どもの頃を思い出しつつ、世界の頂点に立ったような気分になった。両親もいたし、チームもファンもいて、あの瞬間は特別だった。Q: 24ポイントをリードしてタイトル争いの真ん中にいます。どれだけこの状況を楽しんでいますか?ノリス:楽しんでいるよ。でも僕のアプローチは変わらない。最後まで“一度にひとつのレース”として扱う。移動も、人々と過ごす時間も楽しんでる。もちろん勝てたり表彰台に乗れたりすると格別だし、それこそが僕たちが求めているものだからね。ただ、戦っていると目の前のことに集中しすぎて、「F1で走って、タイトルを争って、世界中を旅しているんだ」ということを忘れてしまうときがある。でも、ふと気づくとその状況は本当にクレイジーだ。ここにいられて、しかもトップ争いができているのは本当に幸運だと思う。Q: マクラーレンはラスベガスで過去2年苦戦しました。今年は改善できる?ノリス:そうであってほしい。どうやら「僕たちは優勝候補じゃない」と言っちゃいけないらしいけど…。でも正直に言えば、ここ2年はシーズンで最も苦戦したレースだ。今年は苦手なサーキットでも改善できてきたし、去年よりは自信を持って来られている。でもメキシコやブラジルのように完璧に自信を持てるわけでもない。もちろん勝ちを狙って来ているけど、ここは確実に簡単な週末にはならない。Q: 今季アルピーヌは苦戦していますが、ブラジルでは改善が見られました。ここラスベガスではポイント争いできますか?フランコ・コラピント:マシンは全体的に良くなってきている。ブラジルは前進だったし、ピエールも素晴らしい週末を過ごした。ポイントを争えて、他のチームと戦えるペースが戻ってきたのはチームにとってポジティブだった。ただ、ここは路面も特殊でトリッキーなサーキットだ。去年ピエールは良い週末を過ごしたけど、今回はどうなるか分からない。メキシコやオースティンからは改善しているし、正しい方向に進んでいる。だから楽しみだし、何ができるか見てみたい。Q: ハースはアップデート後とても好調です。ラスベガスでの目標は?エステバン・オコン:アップグレードを入れてから、オースティン以降マシンはかなり良くなった。チームとして良いポイントを取れているし、ここでも何ができるか楽しみだ。僕はこの週末が好きだし、2年前には4位でフィニッシュした良い思い出もある。ターン1では色々起きるし、タイヤを温めるのが難しい分、そこが差を生むこともある。雨の可能性もあるし、色んな条件がそろってくるだろうけど、とにかく今のクルマがここでどんなパフォーマンスを発揮できるか楽しみだ。フロアからの質問Q: ランド、去年のラスベガスの最終スティントで、チームが改善のヒントを得たと言われています。何をしたのか?ノリス:何をしたか…言うべきか分からないけど…。でもまあ、僕らはすごく遅かったから、とにかく色んなことを試した。言わないけどね。今は色々争っている立場でもあるから、あまり詳しくは話したくない。ただ、僕らはとにかく遅すぎて、色々試すしかなかった。運転の仕方、アプローチ、クルマがどう走りたがっているかを探るために試したんだ。最終スティントでようやく少しペースが見えてきた。トレースを見れば分かると思うけど、最終スティントはフェラーリやレッドブル、メルセデスに近いペースになった。ルイスの最終スティントは本当にすごかったから、僕らはまだ遠かったけどね。少なくとも走れる状態には近づいた。その方向性は役に立った。だから今年が“最高”になるとは限らないけど、去年から得たものはある。でも何をしたかは言わないよ。みんなで推測してみて。Q: 現在24点と49点の差があります。タイトルを“コントロールできている”感覚はありますか?ノリス:分からない。前戦ブラジルを終えてのポイント差を見ると大きかったけど、そのレベルを毎回出すのは簡単じゃない。相手は信じられないほど強いドライバーだし、完璧に走れなかったり、不運だったりすればすぐ状況は変わる。少しは“コントロールしている”感覚はあるけど、結局のところ僕は何もコントロールできていない。一度に1セッションずつ最大限にやるだけで、それ以外は考えていない。Q: 最近あなたは以前よりもクルマから多くを引き出せているように見えます。シーズン序盤と比べて変わった?ノリス:序盤よりは確実に良い仕事ができている。序盤はかなり苦戦したし、フロントサスペンションやステアリング周りの変更も試した。効果を確信しているわけではないけど、改善した部分もあると思う。とはいえ最後は僕自身が適応していくしかない。予選でもレースでも、小さな部分を含めて全体的な実行力が良くなったと感じている。それには多くの努力が必要だった。Q: 夏休み後に何か変わった?メキシコやブラジルでの走りは別人のように見えた。ノ...