2025年のワールドチャンピオンに輝いたランド・ノリスは、タイトル争いのさなかに受け取った数々のメッセージが、自身に大きな影響を与えたと振り返った。F1.comのローレンス・バレットによる初の本格インタビューで、ノリスはF1世界王者や他競技のトップアスリートから寄せられた支えの言葉について明かしている。
シーズン序盤、ノリスは開幕戦オーストラリアGPでの勝利を皮切りにドライバーズランキング首位に立った。しかし第5戦サウジアラビアGP後には、マクラーレンのチームメイトであるオスカー・ピアストリに主導権を奪われる展開となった。その後のシーズンでは厳しい局面も多かった。カナダGPではピアストリとの接触によりリタイアを喫し、ザントフォールトではメカニカルなトラブルによって再びタイトル争いで後退することとなった。それでもノリスは後半戦で圧巻の巻き返しを見せる。第20戦メキシコGPでの支配的な勝利で再びランキング首位に返り咲くと、最終戦アブダビGPでピアストリとマックス・フェルスタッペンを退け、わずか2ポイント差で自身初のワールドチャンピオンを決めた。ハミルトンやベッテル、ストーナーからの助言ノリスは、シーズンを通じて多くの“経験者”から助言と励ましを受けていたことを明かしている。「信じられないほど素晴らしい人たちから、素晴らしい言葉やメッセージ、会話をもらった。異なるスポーツで世界王者になった人たちだ。ルイスやセブもそうだ」そう語ったノリスは、ルイス・ハミルトンやセバスチャン・ベッテルと日常的に話をしていることは、あまり知られていないとも付け加えた。さらに、元MotoGP王者のケーシー・ストーナーからのメッセージも大きな支えになったという。「一番必要としていたときに、ストーナーが短いメッセージを送ってくれた。『これを考えろ、自分を信じろ、こうしろ、ああしろ』ってね。それが僕を助けてくれた」2ポイント差を分けた“信頼”ノリスは、周囲から寄せられた信頼と励ましが、最終的にタイトルを決めた2ポイントにつながったと感じている。「2ポイント差でチャンピオンを獲ったんだから、周りの人たちからの信頼の瞬間が、その2ポイントをもたらしてくれたと言っていいと思う」そして最後に、こう締めくくった。「だからこそ、僕は周りのすべての人に感謝しなきゃいけない。チャンピオンになるには、結局その2ポイントが必要なんだ」