ランド・ノリス(マクラーレン)は、2025年F1ラスベガスGP予選をポールポジションで締めくくった。雨に見舞われた難コンディションの中でのアタックを「地獄のようにストレスだった」と振り返りつつも、1分47秒934のタイムでマックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)にコンマ3秒差をつけた。これでノリスは3戦連続のポール。直近のメキシコシティ、サンパウロでいずれも優勝しており、タイトル争いではチームメイトのオスカー・ピアストリに24ポイント差とリードを広げている。
雨のラスベガス、Q1はP13の苦戦から巻き返しラスベガスのストリートサーキットが雨に見舞われたのは、2023年のカレンダー復帰以降で初めて。路面が最も悪化したQ1でノリスはP13と苦しんだが、セッション後半でコンディションが落ち着くと本領を発揮した。ノリスは次のように語った。「地獄のようにストレスだった。僕のあとに誰もラップできないんじゃないかと思ったくらいだ。最初の2セクターは良かったけど、とにかく滑りやすい。縁石にちょっと乗っただけでクルマが一気に流れるし、逆方向にスナップして壁に当たりそうにもなった。でも、今日はそれで十分にP1を取れた」「いいコンディションじゃなかったけど、雨が止んでくれて良かった。チームがいいクルマを用意してくれたよ。正直、予選前はちょっと昼寝していて、起きたら雨が降っていて『うわ、最悪だ』って思ったくらいだ」「誰もこのサーキットを雨で走った経験がないから、何が起きるか分からなかった。Q1の時点で全てのコーナーでクラッシュしてもおかしくない感触だったよ。Q1、Q2、Q3と全部タフだっただけに、こういう日は余計に報われた気がする」“明日は未知数だらけ” ドライでも楽観視せずラスベガスはこれまでマクラーレンが苦戦してきたサーキットで、FP2の度重なる中断もあり、各チームともロングランデータは不足している。好調ノリスも、決勝への不安を隠さない。「週末ずっとペースは良かったし、ドライでも良かったと思う。でも正直、ウェットでここまで速いとは思わなかった。すごく満足してるよ」「ただ、明日は未知数が多い。誰もロングランをあまりやれていないし、10周以上のスティントを走ったドライバーもほとんどいない。面白いレースになると思うし、マックスも前にいるしね」ノリスは3戦連続勝利、そして自身初のドライバーズタイトルへ向けて、また一歩前へ進んだ。