ランド・ノリスはF1アゼルバイジャンGPでの不振を強調する中で、レッドブルの角田裕毅に対して皮肉とも取れる発言をした。ノリスはバクーで7位に終わり、チームメイトのオスカー・ピアストリが1周目にリタイアしたことでドライバーズ選手権のポイント差を多少縮めたものの、依然としてピアストリには25ポイントの余裕が残っている。
さらにノリスは再びピットストップの不具合に見舞われ、右前輪のホイールガンの作動不良でタイヤ交換に手間取ったが、最終的な結果にはほとんど影響しなかったと考えている。イギリス人ドライバーは、自身のMCL39のペースに不満を抱いており、リーム・ローソン(レーシングブルズ)と5位を争っていた角田裕毅のレッドブルを抜けなかったことを例に挙げ、パフォーマンス不足を示した。Viaplayのインタビューでノリスは次のように語った。「ペースは大したことなかったと思う。角田裕毅にさえついていくのに苦労したからね。もしそれが事実なら、僕たちは明らかに速くないということだ」この発言は、角田裕毅が苦しんできた不安定なRB21が近戦で改良されていることを念頭に置いたものだとみられる。ミルトンキーンズ拠点のチームはアップデートで戦闘力を上げ、マックス・フェルスタッペンはモンツァに続いて圧倒的な勝利を挙げた。角田裕毅もまた、元チームメイトのローソンと激しく争いながらチーム加入後自己最高位を記録した。さらにノリスのインタビュー時の様子をめぐっては、海外ファンの間で議論が巻き起こっている。ノリスはレース後、「レッドブルはあまりにも速すぎてついていけなかった。角田裕毅ですら捕まえられなかったんだ」とコメント。この際に角田裕毅の名前を口にしながら、ニヤリとした笑みや笑いを浮かべたと指摘され、「角田裕毅を見下した発言だ」と受け止める声がSNSや掲示板で広がった。あるファンは「名前を出した後の表情を見ろ。あれは完全にディスだ」と批判している。一方で、擁護の声も少なくない。「彼は角田裕毅を切り捨てたわけじゃない。言いたかったのはレッドブルに近づけなかったということで、たまたま前にいたのが角田裕毅だっただけだ」「彼に大した悪意はなかった。ただ自分の言葉がどう聞こえるか分かっていないだけだ」といった意見が寄せられている。また、「ランドの言動は過剰に拡大解釈されている。ネガティブな印象で塗り固めようとしすぎだ」との声もあった。ノリスの発言は角田裕毅個人を狙ったものではなく、レッドブルの速さを強調する意図だったと解釈する向きもある。しかし、インタビュー時の表情が“侮辱”と受け取られるか“無意識”と見るかで、ファンの間の受け止め方が大きく割れている。この結果とパフォーマンスはマクラーレンにとって警鐘となるものであり、残り7戦を前にフェルスタッペンが選手権争いの周辺に再び顔を出しつつある。