マクラーレンF1のランド・ノリスは、2021年から搭載するメルセデスのF1パワーユニットはパッケージとしてルノーよりも“はるかに優れている”と考えている。2019年9月、マクラーレンF1は2021年のF1世界戦選手権からメルセデスのF1パワーユニットに切り替えることを発表。1995年から2014年の間に3回のワールドタイトルを獲得したマクラーレン・メルセデスが復活する。
マクラーレンは、2017年末にホンダとの厳しい3年間のパートナーシップを終了し、ルノーのF1パワーユニットを使用して3シーズンを過ごした。メルセデスとの契約は少なくとも2024年まで続く。2021年は昨年のシャシーが継続されるが、マクラーレンは、ルノーからメルセデスにF1パワーユニットを乗せ換えるために2021年F1マシン『MCL35M』のシャシーで2つの開発トークンを使うことを余儀なくされた。しかし、ランド・ノリスは、新しいパワーユニットが“状況を複雑にする”とは考えておらず、代わりにパフォーマンス面でのステップを提供してくれるはずだと語る。「オールラウンドでより優れたパッケージだと思う」とランド・ノリスは語った。「よりパワフルだ。信頼性も高いことを祈っている。少しパッケージのフィット感は良くなっているし、総合的にに多くの利点がある」「すべてを見ているわけではないので、いくつかネガティブな部分もあるとは思う。僕たちはルノーと良好な関係を築いてきたからね。今では物事は非常にスムーズになっている、僕たちはは彼らのことを知っている。新しいことがたくさんあるだろう」「理解しなければならないことがいくつかあると思うし、そこまで自然には進まないだろう。メカニックとエンジニアあたちは全てを理解しようとしている。もちろん、彼らはそれを理解しようとする移行において素晴らしい仕事をしてくれるだろうけどね」「少しトリッキーなことがいくつかあるだろうけど、パッケージとしてははるかに優れているはずであり、それは僕たちをもう少しトップに近づけてくれるという自信を与えてくれている」マクラーレンは、メルセデスのカスタマーとしてアストンマーティンとウィリアムズに加わり、グリッドでメルセデスのF1エンジンを搭載する4番目のチームとなる。2020年、マクラーレンは2つの表彰台を獲得し、コンストラクターズ選手権3位というこの8年間で最強のシーズンを過ごした。シーズン後半のパフォーマンスにF1ワールドチャンピオンのルイス・ハミルトンは、マクラーレンが将来、優勝争いに加わる可能性があると述べるほどだった。以前、ランド・ノリスはMCL35を理解するのに苦労していると話していたが、その大部分は2021年のMCL35Mに引き継がれることになる。だが、ランド・ノリスは、シャシーの大多数がキャリーオーバーされることで、マクラーレンはマシンについて学び続けることができ、より多くのパフォーマンスを引き出すことができるはずだと語る。「トリッキーなマシンだったし、苦労した点やポジティブとネガティブがあった。2021年シーズンを通して取り組む必要のあることはまだたくさんある」とランド・ノリスは語った。「クルマや悪い部分やネガティブな点があるということは、それらに取り組んでポジティブな方向に変えられるということなので良いことだと思う。それはマシンは速くしてくれる。そこは良いことだと思う」「驚くほど遅いマシンだったわけではないし、作業方法を分かっていないわけでもない。僕たちは作業する必要のある方向性を把握していると思う」「ロックを解錠して、それらを見つけるのはとても難しいことだ。それが過去2~3年で目にしてきたことの理由だと思う。たぶん、フェラーリを除けば、チームは非常に似たような感じになると思う」「いくら多くのお金を費やしていても、エンジニアがこれらのさまざまな部品すべてと数ミリの違いを正確に理解するのは簡単ではない。僕たちはファクトリーや空力部門と緊密に協力しているし、ファクトリーの全員が懸命に働き、来年まで車を開発し続けていく」