クリスチャン・クリエンがヒスパニア・レーシングのレースドライバーに昇格することになったとみられるもうひとつの理由がF1シンガポールGPの土曜日に明らかになった。ヒスパニア・レーシングは、金曜日のフリー走行直前に山本左近が食中毒にかかったため、クリスチャン・クリエンが代理を務めることになったと発表。2週間後の鈴鹿で山本左近がレースに戻るかを質問されたチーム代表のコリン・コレスは「そうだ。それが我々が予想していることだ」と述べた。
しかし、クリスチャン・クリエンがシンガポールで突然チャンスを掴んだ理由として、ヒスパニア・レーシングのマシンに現れた新しいスポンサーステッカーに注目しなければならないだろう。シンガポールGPでは、2週間前のイタリアGPではなかった「アップシンス(Upsynth)」のロゴがF110のロールフープに掲載された。アップシンスは、オーストリア西部フォアアールベルク州のアルコール飲料。クリスチャン・クリエンは、同じオーストリア西部ホーエネムス出身。「直前の告知でアップシンスのような新しいパートナーの獲得に成功したことは素晴らしいことだ」とクリスチャン・クリエンは認めている。クリスチャン・クリエンのヒスパニア・レーシングでのレースデビューは、これまでのところ非常にうまくいっており、予選ではチームメイトのブルーノ・セナに1秒以上の差をつけた。「リザーブドライバーとしてチームの手助けをすることができれば、僕のミッションは遂行される」とクリスチャン・クリエンは語る。「新しいトラックだし、僕にとってはほぼ新しいクルマなのでかなり難しかった。でも、ロータスとヴァージンへは長い道のりだ」クリスチャン・クリエンは、2011年のフルレースシートを確保できることを願っていると語る。「チャンスを最大限に生かさなければならないし、予選ではそれができたと思う。もちろん、僕の目標はレースシートだし、今週末が非常に重要なのは確かだ」関連:・山本左近 「とても辛く、悔しい思いでいっぱい」・山本左近、シンガポールGP欠場は大人の事情?・山本左近、食中毒でシンガポールGPを欠場 … 代役はクリエン