佐藤公哉が、ベルギーで開催されたGP2シリーズ第8大会のレース週末を振り返った。雲は多いものの青空が垣間見えるスパフランコルシャンで8月22日の午後0時より練習走行(45分間)が実施され、佐藤公哉(カンポス・レーシング)はセッション前半に予選を想定したタイムアタック、セッション後半に決勝を想定したロングランを試したが、クルマの調子が優れず1分59秒569の26番手に終わった。
午後3時55分からは予選(30分間)が実施され、1セット目の新品タイヤでは1分58秒185の14番手につけたものの、2セット目の新品タイヤではタイムを削れず、22番手に留った。「練習走行では、止まらない、曲がらない、進まないで、クルマはシルバーストン以前の状態に戻ってしまいました。予選でもクルマの状態は相変わらずで、タイヤのグリップが上がったぶん、タイムを削れただけでした」ときおり雲間から青空が顔を見せるものの、いつ雨が降り出しても不思議ではない怪しい雲が上空を覆う23日のスパフランコルシャン。F1の予選が始まる前に激しい雨がサーキットを濡らし、いったん雨は止んだものの路面はウェットのまま。午後3時40分過ぎに始まったGP2の決勝レース1(25周)、スタート直後にバケツをひっくり返したかのような雨が再び降り始めた。2周目にセーフティーカー(SC)導入、3周目に赤旗が掲示されて競技はいったん中断。午後4時10分にSC先導で競技再開、5周目にSC退去となり再び戦いが始まった。上位ドライバーの降格ペナルティで21番グリッドからスタートした佐藤公哉は、赤旗中断前までに17番手へ浮上。しかし、リスタート後はフロントタイヤの摩耗でペースが上がらず17位でチェッカードフラッグを受けた。「前日から大きくクルマのセットアップを変更して決勝レース1に臨みました。ただ、雨だったのでその変更が良かったのか悪かったのかは判断できません。レースではフロントタイヤの消耗が激しく、とくに後半はペースを上げられませんでした」24日のスパフランコルシャンは、前々日や前日とは異なり雲よりも青空が幅を利かせる天気に恵まれ、午前10時40分から決勝レース2(18周)は始まった。前日の結果に基づき17番グリッドからスタートした佐藤公哉は、一時は15番手まで順位を上げたもののフロントタイヤの摩耗に苦しみ18位でチェッカードフラッグを受けた。「再びセットアップをいろいろと変更して決勝レース2に臨みましたが、クルマは少しマシになった程度でした。フロントタイヤのグリップをレース早々に失いました。チームには僕好みのセットアップを伝えているのですが、なかなか思いどおりの形になりません。ハンガリー・オンガロリンク大会から、これほどクルマの戦闘力が落ちるとは思いませんでした」