佐藤公哉が、F1世界選手権レースの第3戦とGP2シリーズ開幕大会が4月に開催されるバーレーンのバーレーン国際サーキットで第2回GP2公式合同テストに臨んだ。テスト1日目の3月19日(水)は、路面が砂埃で汚れておりタイヤを無駄にできないという理由で、コースインを手控えるドライバーが目立った。開始1時間過ぎに佐藤が先陣を切って本格的な走行を試み、1分42秒569を記録してモニター最上部にターゲットタイムを記録した。
佐藤公哉は午前のセッションで参加ドライバー中3番目に多い27周を走り、新品ハードタイヤでは1分41秒739の自己ベストを記録して11番手。午後のセッションでも佐藤公哉は新品ハードタイヤを履いたが、1分42秒204で25番手だった。テスト2日目の3月20日(木)は、セッション開始から早めの段階で新品のハードタイヤ、新品ソフトタイヤを履いて意欲的にタイムアタックするドライバーが目立った。佐藤公哉もそのひとりで、新品ソフトタイヤで1分40秒154を記録して10番手となった。午後のセッションではタイムアタックを行わず、レースシミュレーションに徹したため佐藤公哉のベストタイムは1分45秒358で25番手だった。テスト3日目の3月21日(金)は、気温・路面温度ともに2日目より状況は厳しく、さらには強風がサーキットに吹きつけた影響もあり、各ドライバーのラップタイムは総じて伸び悩んだ。佐藤公哉も1分40秒659で17番手だった。午後のセッションではタイムアタックを行わず、レースシミュレーションに徹したため佐藤公哉のベストタイムは1分45秒395で20番手だったGP2シリーズの開幕大会は、4月4〜6日にバーレーン国際サーキットで開催される。佐藤公哉「1日目午前のセッションではクルマの後部が神経質な動きをしていたので、それを安定させる方向へと調整を施しました。ところが午後のセッションになって路面状況が改善した影響もあり、一連の調整が裏目に出て今度はクルマが曲がりにくくなりました。2日目のテストに向けては、1日目のデータを参考にしながらもいったん持ち込みのクルマの状態に戻す方向を採りました。2日目は苦労していたクルマの操縦性が1日目より少しマシになりましたが、まだまだ満足できる状態ではありませんでした。新品ソフトタイヤで1分40秒154を出した午前のセッションのタイムアタックでは、ひとつのコーナーで大きくミスして0.3秒を失いました。新品ハードタイヤと新品ソフトタイヤがあと1セットずつ残っているので、3日目は1分39秒台突入が狙えると思いました。午後のセッションは前回のアブダビテスト同様、30周のレースシミュレーションやスタート練習などに費やし、タイムアタックは行いませんでした。3日目は強い風と暑さで全体的にタイムが伸び悩みました。とくに僕のタイムは周りに比べて落ち込みが大きく、この点は工場へ戻ってチームと調べます。それにしても、午前のセッションでは1秒に17、18台がひしめいたのですから、さすがに激戦のシリーズだと思いました。午後のセッションは2日目と同様30周のレースシミュレーションをこなしました。リアタイヤに優しい調整をクルマに施し、さらにリアタイヤに優しい運転を心掛けました。3日間を通して見ればとても有意義なテストでした。2週間後のバーレーンの開幕大会が楽しみです」