佐藤公哉が、AUTO GP第5大会ムジェロのレース週末を振り返った。2013年シーズンのAUTO GP第5大会は、F1テストや二輪のMoto GPで使用されるイタリア中部のムジェロで実施された。選手権でランキング首位に立つユーロ・ノヴァ所属の佐藤公哉にとって、ムジェロは再び過去にレース経験のないサーキット。
タイトル争いを演じるランキング2位のセルヒオ・カンパナ、同3位のヴィットリオ・ギレッリ、同5位のリカルド・アゴスティーニは、いずれもイタリア人でムジェロのレース経験が豊富で佐藤公哉の苦戦が予想された。しかも、本大会にはナレイン・カーティケヤンに加えて、クリスチャン・クリエンという元F1ドライバーの肩書きを持つ新たなライバルが出場した。全15台が参加する予選(30分間)は、7月13日の午後12時55分にスタート。佐藤公哉は、決勝レース2に向けて新品ソフトタイヤを1セット温存する作戦を採り、この予選では新品ソフトタイヤを1セット使用するだけに留めた。たしかにタイムアタックのチャンスは限られたが、1分35秒525を記録して決勝レース1の5番グリッドを獲得した。シルバーストンの第4大会でも佐藤公哉は同じ作戦を採り、決勝レース2で優勝を飾っていることもあり、ここまでは予定どおりだった。同日の午後6時に実施された決勝レース1(16周)、佐藤公哉はスタートで出遅れて中位集団に埋もれた。さらに第1コーナーでは後方のライバルに追突されてスピン、しかも停止した佐藤公哉の車両の左横に別のライバルが激突した。この影響でエンジン冷却系の配管が破断、冷却液が漏れて走行不能の事態となり、佐藤公哉は早々にリタイアを決断せざるを得なかった。「決勝レース1のスタートは最初の動き出しこそ良かったのですが、その後の僕のクラッチ操作ミスでほぼエンジンストール状態になってしまいました。そこでもう一度クラッチを切り、なんとか加速できましたが、大きく順位を落としてしまいました。第1コーナーでは誰に当てられたのかわかりません。内側にはちゃんとスペースを残していたつもりですし、相手はまったく止まりきれないようなスピードで突っ込んできたので、僕はまったく逃げようもありませんでした。スピンしたところにもう1台が突っ込んできて、エンジンの冷却系が壊れて冷却液が漏れて終わりという状況でした。当ててきた相手にはひと言言いたいところですが、僕のスタートミスも遠因だと思うので、今後は自分が気をつけるしかないと肝に銘じます」7月14日の午前11時50分に決勝レース2(16周)は実施された。決勝レース1の結果に基づき佐藤公哉は13番グリッドと後方からのスタートを強いられたが、いざレースが始まると半周も行かないうちに8番手へ浮上、4周目には6番手へと進出した。予定よりも遅い6周終了時点でピットスップを実施してタイヤ交換義務を消化すると、佐藤公哉はさらにペースアップ。13周目には4番手へ進出してさらに前のライバルを追いかけるが、表彰台には一歩届かない4位でチェッカードフラッグを受けた。もっともその後、優勝ドライバーは走路外走行の違反を問われて25秒間のタイムペナルティを科されて5位に降格。上位4台の順位がひとつずつ繰り上がり、佐藤公哉は3位を手にしました。なお、第5戦終了時点での選手権ポイントは佐藤公哉とセルヒオ・カンパナが138点で同点、125点のヴィットリオ・ギレッリ、96点のナレイン・カーティケヤンがこれに続いている。「決勝レース2のスタートの出来は普通で、ポジションキープだったと思います。でも、第1コーナー進入の位置取りがうまくできました。前方の車両は左右にずらりと隊列を組んだままコーナーに進入しようとしていたのですが、真ん中にポッカリとスペースが空いていたので思いきって飛び込みました。ここで4台抜き、さらに続くS字コーナーでもう1台抜きました。クルマが1列縦隊になってレース展開が膠着するとなかなか抜けないので、その前の混乱している短い間に決着させようと考えていました。レース序盤、もう少し渋滞に捕まってしまうと予想していたので、ピットストップは3、4周目の予定でした。でも、前のクルマのペースが悪くなかったので少しだけ引っ張りました。ピットストップ後の2、3周は、チームの指示もあって目一杯攻めました。それで4番手へ浮上しました。3位といっても上位のペナルティ絡みで表彰台には立てませんでしたが、気持ちはホッとしています。これでひと段落ついたので、次は目前に迫るF1テストに気持ちを切り替えます」
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